2021年 10月 21日 (木)

【データで見る!】コロナ禍で中古マンションを探しているユーザーの物件選択に変化はあったか!?(中山登志朗)

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   今回は、筆者が所属するLIFULL社が保有する不動産データを公開します。不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」に掲載されている中古マンションの首都圏平均価格(以下「市場価格」と言います)と、実際にユーザーが検索し問い合わせした物件の平均価格(以下「反響価格」と言います)には、コロナ禍でどの程度の乖離が発生したのかを分析してみたら、ユニークな結果が得られました。

   今回はその2つの価格の乖離がコロナ禍でどのように推移したかを解説します。手前味噌で恐縮ですが、市場価格と反響価格の比較検証データは、これまでにないオリジナルデータです。なお、近畿圏や中部圏のデータ分析も実施中で、順次公表する予定です。

  • コロナ禍で変化した? 中古マンションを探しているユーザーの「目線」(写真はイメージ)
    コロナ禍で変化した? 中古マンションを探しているユーザーの「目線」(写真はイメージ)
  • コロナ禍で変化した? 中古マンションを探しているユーザーの「目線」(写真はイメージ)

市場流通価格とユーザーの希望価格との差は1割以上


首都圏中古マンションの市場価格と反響価格の推移と乖離率〈単位:価格/万円(左の目盛り)乖離率/%(右の目盛り)〉

   コロナ禍が本格化する前の2019年10月から直近2021年6月までの中古マンション市場価格とユーザーが検索して希望に合うと実際に問い合わせした物件の反響価格を、首都圏(1都3県)平均で比較すると、市場価格は3,300万円台から3,500万円台へと5%程度上昇しています。

   この間は新型コロナウイルスの感染が拡大していったことを考慮すると、少なくとも市場で流通する中古マンションの価格には、コロナ禍は特段の影響がなかったことがわかります。特に住宅流通市場で売り物件が減少したとされる2020年4月の第1回目の緊急事態宣言の発出以降も市場価格は3300万円台で推移しており、少なくとも市場価格には大きな変化は見られませんでした。

   ある意味当然のことですが、コロナ禍だからといって相場価格がそれによって変化するようなことはないということがこのデータから明らかです。

中山 登志朗(なかやま・としあき)
中山 登志朗(なかやま・としあき)
LIFULL HOME’S総研 副所長・チーフアナリスト
出版社を経て、不動産調査会社で不動産マーケットの調査・分析を担当。不動産市況分析の専門家として、テレビや新聞・雑誌、ウェブサイトなどで、コメントの提供や出演、寄稿するほか、不動産市況セミナーなどで数多く講演している。
2014年9月から現職。国土交通省、経済産業省、東京都ほかの審議会委員などを歴任する。
主な著書に「住宅購入のための資産価値ハンドブック」(ダイヤモンド社)、「沿線格差~首都圏鉄道路線の知られざる通信簿」(SB新書)などがある。
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