2022年 5月 18日 (水)

「形あるものにはワケがある」 トヨタ株の買い増しは「未来」への投資(石井治彦)【格言で買う! 株式投資】

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   「形あるもの、動きあるものにはワケがある」という相場格言がある。

   大和証券の「学ぶ・セミナー」によると、「この世に存在するものには、すべて、それなりの理由があります。原因と結果、つまり因果関係です。3年前に比べ利益が大きく伸びていれば、3年前になにか手を打ったから好成績の結果となって表れているわけです。株価が高値から仮に5割も下げていれば、必ず、それに見合う理由があるはずです。株価の動きを単に眺めるだけでなく、理由を見つける努力をすれば次の一手が正しく打てるという言葉です」と、記されている。

   そんな目線でトヨタ自動車を、改めて見直してみた。

  • 豊田章夫社長が考える「100年先」とは?
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「トヨタの歴史は模倣の歴史」

   トヨタ自動車の豊田章男社長が、「100年に一度の大変革の時代を生き抜くために」の社長メッセージを、2018年10月に発表してから3年になる。

   日本経済に大きな影響力のあるトヨタ自動車は、株主宛ての第115期(2018年4月1日~19年3月31日)の報告書、TOYOTAレポートの中で、豊田章男社長の名前で

「今、自動車産業は、『コネクティッド』『自動運転』『シェアリング』『電動化』など『CASE』と呼ばれる新技術の登場により、100年に一度と言われる大変革の時代を迎えています。日々変化し続ける市場に対して、トヨタ自動車は『前提を設けずに柔軟かつ迅速に対応していく』」

と、語っている。

   この間の研究開発の状況について、第117期(2020年4月1日~21年3月31日)報告書の中で、「ウーブン・シティ」について、こう記述している。

「人が生活を送るリアルな環境のもと、自動運転、MaaS、パーソナルモビリテイ、ロボット、スマートホーム技術、人工知能(AI)技術などを導入・検証できる『実証実験の街』を新たに作ります」

   2021年9月30日付の日本経済新聞「オピニオン」欄に、「トヨタ式模倣の経営学」の見出しで、トヨタ自動車の記事が掲載されていた。

   記事の中で筆者は、日本経済にも重要な同社の今後を占うとすれば、大切なのはやはりトップの考えだ。ここ数年で筆者が注目したのは豊田章男社長の次のことばである。「CASEに向けてイノベーションを、さあやれと言っても起こるものではない。まずはイミテーション(模倣)から始めなければだめだ。次にインプルーブメント(改善)。その上でイノベーションは生まれる。革新への3段階論だとしている。

   じつは、「トヨタの歴史は模倣の歴史」である。自動車に参入した1930年代以降は米フォード・モーターなどを徹底して学んだ。『かんばん方式』といわれるモノの流し方も1950年代に米スーパーマーケットから考案したものだ。

トヨタのグローバル戦略から生まれる「モノ」

   学んだのは形や作り方というより、食肉処理場から着想したとされるフォード生産システムの強さと米スーパーの物の流れ方だ。

   人間の気管や河川の広がりをヒントに構築されたというモノの流れ方だ。豊田章夫社長の言う今後の模倣も『米IT』の強さをもたらす本質部分を見つけ取り込んでいくとの意味だろう」と、論理を展開している。

   このような、次の100年に向けたトヨタのグローバル戦略の中から、どのような成果が生まれてくるのか、その時のトヨタ自動車の株価はいくらになっているのか気になるところだ。

   自動車業界の足もとでは、世界的な半導体不足や東南アジアでの新型コロナウイルスの感染拡大による部品供給の混乱で、トヨタ自動車などの各自動車メーカーは、減産や工場の稼働停止を余儀なくされている。 トヨタ自動車は、世界生産を9月に43万台、10月に33万台減らすと発表している。

   トヨタ自動車の株価は、6月16日10330円の上場来高値を付けた後、9000円~1万円での調整局面を経て、9月6日には、戻りの節となる9800円をクリアーし、9月28日には上場来高値の1万460円を記録した。ちなみに、この日の終値は、1万385円で終えている。

   加えて、トヨタ株は株式分割(1株を5株に分割)を実施。株式分割後の初取引となる9月29日は、2084円で始まり、2073円(前日比4円安)で引けている(前日9月28日の終値:1万385円÷5分割=1株当たり2077円)。

   今後、株価が下げることがあれば、あと500株の買い増しをしても良いと考えている。その時の取得目標価格は、今回の上昇局面の起点となる1650円~1700円辺り。

トヨタ自動車(7203)
2021年11月8日現在 1500株保有 平均取得単価 1236円00銭
年初来高値(2021年11月4日) 2100円00銭
年初来安値(2021年10月6日) 1818円50銭
直近 終値(2021年11月10日) 2005円50銭


プロフィール
石井治彦(いしい・はるひこ)
投資歴25年。「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。情報源はもっぱら会社四季報や日本経済新聞、経済誌など。また、株主総会やIR説明会には、できるだけ顔を出すようにしている。東京都出身。

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