2022年 7月 1日 (金)

岐路に立たされる「総合小売り」の看板! セブン&アイHDが百貨店部門のそごう・西武を売却へ

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「物言う株主」がセブン&アイHDに突きつけた課題

   では、そごう・西武をどこが買うのだろうか――。百貨店を取り巻く厳しい環境を考えると、同業、あるいは他の流通業態が食指を伸ばすのはなかなか考えにくい。ある業界関係者は「少なくとも、10店舗丸ごと引き受けるのは難しいのではないか」と指摘する。

   そうなると、ファンドなどが買ったうえで店ごとに切り売りする可能性がある。痩せても枯れても、駅前という好立地は魅力で、不動産としての利用価値に着目して大手不動産が名乗りを上げるとの観測もある。ファッションなどの専門店ビル化、オフィスを含む複合ビルへの再開発なども検討対象になるだろう。

   セブン&アイHDとしては、今回の百貨店売却の方針は、「時間の問題だった」(業界関係者)ともいえる。2021年7月に発表した26年2月期までの中期経営計画では、事業構成に関する考え方として「重点成長分野へ経営資源をシフトさせる」などとして、事業売却も含めて検討する構えを見せていたからだ。

   こうした方針は、「物言う株主」に押されている面もある。その代表格で、セブン&アイHD株式の4.4%を保有する大株主の米バリューアクト・キャピタル・マネジメントは22年1月、社外取締役で構成する「戦略検討委員会」を設置して事業売却などを検討するよう求める書簡を送付。2月8日には「提案書」を公表し、コンビニ事業に注力し、そごう・西武の早期売却に加え、「祖業」である総合スーパーのイトーヨーカ堂についても、売却や独立などにより、食品小売事業(食品スーパー)に集中することなどを主張している。

   バリューアクト・キャピタル・マネジメントは、5月の定時株主総会に向けて経営陣への圧力を強める構えで、コンビニ集中は既定路線としても、イトーヨーカ堂のほか、多角化路線で傘下に収めてきたロフト、赤ちゃん本舗、ニッセンHDなどを含め、グループの将来像をどう描いていくか、厳しい議論になりそうだ。

(ジャーナリスト 済田経夫)

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