2024年 4月 24日 (水)

「同じ課なのにメールで連絡」...これは失礼?普通? 女性の投稿に「効率の問題」「対話は必要」賛否激論 専門家の裁定は?(2)

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「メール=事務的で冷たい」という先入観は間違い

打ち合わせは面と向かってしたい人も多い(写真はイメージ)
打ち合わせは面と向かってしたい人も多い(写真はイメージ)

――なるほど。効率性を最優先する点では投稿者の立場は明快ですね。心や情緒を求める立場の人がいることによって作られた「メールを送ったら声がけをする」などの職場ルールに対しても、「バカバカしい」と切って捨てています。

川上さん「仕事の効率性を考えると、投稿者さんがおっしゃる通り『メールを送ったら声かけをする』というルールは無駄が多いと感じます。しかし、投稿者さんの職場は、効率性よりも心や情緒を重んじる判断をしたということなのではないでしょうか。その点、コミュニケーションに求めるものが、投稿者さんとは異なっているようです。
ただ、効率性を重んじる姿勢を冷たく感じる人もいるようですが、メールだと心や情緒が伝わらないかというと、必ずしもそうとも言い切れません。メールであっても、受け手の気持ちを汲み取り、思いを込めて書かれた文章であれば、十分心や情緒が伝わります。メール=事務的で冷たいもの、という先入観が、受け手側に不必要に拒絶感をもたらしている可能性もあります」

――投稿者の意見には若い人を中心に「100%大賛成!」という人が多いようです。なかには「コミュニケーションの問題ではなく、効率の問題」「文句を言うのは50代以上」「こういう議論が起こる時点で、日本はIT後進国」といった、やけに「挑発的」と思える意見もありました。何だか、世代間の対立さえ感じます。

川上さん「世の中の大きな流れとしては、儀礼的で手間がかかるコミュニケーション手法は排除されていき、手軽にすばやく意思を伝える方向へと向かっているように感じます。
しかし、コミュニケーションの目的は『伝える』ことではなく『伝わる』ことにあります。伝える側と受け取る側が、ともに効率性を重んじる人同士であれば、スタンプだけのやりとりであっても、すんなりと『伝わる』はずです。
しかし、受け取る側が、手軽な伝達手段を快く思わない人であれば、感情の壁が先立って、きちんと伝わらない可能性があります。伝えたいことが『伝わる』ようにするためには、受け取る側の考え方や価値観、志向などを考慮して、伝える側が適切な伝達手段を選ぶことが望ましいのではないでしょうか」

   今回の「メール論争」、川上さんのアドバイスも熱を帯びました――。<「同じ課なのにメールで連絡」...これは失礼?普通? 女性の投稿に「効率の問題」「対話は必要」賛否激論 専門家の裁定は?(3)>にまだまだ続きます。

(福田和郎)

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