2024年 4月 24日 (水)

「変化」できる会社が人財を育て、成長する/JR西日本の富澤五月さん、渡壁なぎささん、牧野早希さん、髙須優子さん(前編)

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子育て中「こんなふうだと仕事がしやすいです」と発信

――もともと管理職になるという目標を持っていたのですか?

髙須さん「役職があがっていく前は、管理職になること、上位職になることを自分の中でまったくイメージしていませんでした。働きながら『こんな仕事がしたい』『一緒に働いている人のために~したい』と、役職より仕事に気持ちが向いていきました。
 理想を実現しようと思うと、権限を得るためにステップアップが必要です。職能が上がると、会社に声を届けやすい立場になります。しかし、実際はまだ、自らが管理職になることを意識していない女性が多いため、上司を通じて日頃からの働きかけが必要だと思います」
渡壁なぎささんは「現在はフレックス制度を使いながら働いている」という
渡壁なぎささんは「現在はフレックス制度を使いながら働いている」という
渡壁なぎささん「私は、結婚、育児休業もとった後、現在はフレックス制度(※コアタイムなしのフレックス制度で主に間接部門で使用可能)を使いながら働いています。以前は、まわりに子育てをしながら働いている女性社員が、あまりいませんでした。
 まわりの人も私に『どう接してあげたらいいんだろう』と気にしながら過ごしていた時期がありました。そこで、私自身ができることを考えた時に、『今、私はこんな状況です。こんなふうだと仕事がしやすいですし、会社で過ごしやすいです』と自らが発信することを心がけました」

――伝えることが大事なのですね。

渡壁さん「また、『子どもがいるからといって、色眼鏡で見てもらう必要はないですよ。特別に気をつかってもらわなくてもいいですよ』とも伝えていました。自分の状況を発信することは、大切なことだと思います。同時に、同じようなライフスタイルの方が出てきた時に、まわりにとっても必要なんじゃないかな、と思いながら発信していました。
 子どもが小さい頃は、朝は調子がよかったのに突然調子が悪くなることなど、予測のつかないことがあります。主人と話し合って、保育園からの第一報は私が受けるなど、家庭の中で役割分担ができていました。会社でも、家庭のことについてあらかじめ伝えていたことで、急な対応にもサポートしていただけました。
 今は子どもが小学生になり、フレックス制度を柔軟に使っています。フレックス制度は子育中の人だけでなく、誰もが使える制度で、最大限活用しています」
富澤さん「関連する話として、日頃から渡壁さんのプライベートの話も聞いていたので、家族構成などを知っていました。伝えてもらっておくと、困ったことが起こった時にサポートしやすい。渡壁さんは自分の話だけでなく、まわりの人のこともうまく引き出してくれるので、お互いがサポートしやすいんですよね」
牧野さん「私は入社してから駅員、車掌、新幹線の企画部門を経験し、現在は人事を担当しています。きょう、このようにみなさんと女性活躍推進のテーマで話ができることも、20~30年前に比べてJR西日本の女性社員が増えてきたからだと思います。
 人事の立場として感じるのは、徐々にフレックス制度、短時間勤務制度、短日数勤務制度(※ひと月の労働日数を2日または4日減らすことができる制度。(乗務員は8日も適用可能))などを使っていく人が増えてきていることです。会社の環境が変わってきている段階なんだ、と実感しています。
 いろいろな先輩方がいて、さまざまなリーダーが増えていくなか、メンバーがそれぞれのいいところを見ながら育っていける環境があるのは心強いなと思います」

   「変化」できる会社が人財を育て、成長する/JR西日本の富澤五月さん、渡壁なぎささん、牧野早希さん、髙須優子さん(後編)に続きます。

(聞き手:田中博子)



【プロフィール】
富澤 五月(とみざわ・さつき)
西日本旅客鉄道株式会社鉄道本部CS推進部 部長
1993年入社。人事部門、車掌区長・駅長などを経験。2021年6月より現職。

渡壁 なぎさ(わたかべ・なぎさ)
西日本旅客鉄道株式会社鉄道本部CS推進部 課長代理
2007年入社。営業部門(教育・宣伝・ネット予約システム開発)などを経験。2019年6月より現職。

牧野 早希(まきの・さき)
西日本旅客鉄道株式会社人事部(人材育成・ダイバーシティ推進)
2011年入社。乗務員、新幹線の企画部門などを経験。2020年11月より現職。

髙須 優子(たかす・ゆうこ)
株式会社JR西日本カスタマーリレーションズ 社長(JR西日本より出向中)
1993年入社。車両部門、技術開発総務、CS推進などを経験。2021年6月より現職。

水野 矩美加(みずの・くみか)
水野 矩美加(みずの・くみか)
アパレル、コンサルタント会社を経てキャリアデザインをはじめとする人材教育に携わる。多くの研修を行う中で働き方、外見演出、話し方などの自己表現方法がコミュニケーションに与える影響に関心を持ち探求。2017年から、ライター活動もスタート。個人のキャリア、女性活躍、ダイバーシティに関わる内容をテーマに扱っている。
戸川 明美(とがわ・あけみ)
戸川 明美(とがわ・あけみ)
10数年の金融機関OLの経験を経て、2015年からフリーライター、翻訳業をスタート。企業への取材&ライティングを多く行う中で、女性活躍やダイバーシティの推進、働き方の取り組みに興味をもつ。
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