2024年 5月 6日 (月)

円安加速、火に油!黒田日銀総裁「利上げ全くない」 エコノミストが批判...「危機感ない」「本家米国では欠陥政策」「岸田首相の出番」

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国債買い入れを急増させる日本銀行に財務のリスク

ウォール街
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   そのYCCの問題点を整理すると――。

   (1)米国のYCCは、安定的な戦費調達と国債管理政策のために、中央銀行が政府から介入を受けて従属を強いられた、いわば中央銀行の独立性が著しく損なわれた苦難の歴史がある。日本銀行が採用したYCCの目的についても、金融政策ではなく財政ファイナンスの側面を持ち、日本銀行の独立性に対する信認を低下させるリスクがある。

   (2)米国でのYCC政策の経験は、「金利」に目標を設定すれば、中央銀行は「量」のコントローラビリティ(制御能力)を失ってしまい、さまざまな弊害をもたらすという教訓を残した。

   (3)その「弊害」として当時のFRBが最も恐れていたのは、超過準備の増大だった。政策が正常化に向かって短期金利が引き上げられた際に、保有国債から得られる利子収入と超過準備に対する利払いとの間で逆ザヤが発生し、FRBに巨額の損失を発生させる可能性があった。足元で国債の買い入れを急増させる日本銀行もまた、財務のリスクを自ら高めている。

   そこで、木内氏はこう提案する。

「日本銀行が導入したYCC政策は、こうしたFRBの経験や議論を踏まえて、リスク管理に十分配慮された設計とはなっていない。今こそ、YCC政策の米国での経験を現在日本銀行が直面している問題と照らし合わせ、さまざまなリスクの軽減を図る観点から、YCCの枠組みの見直しを進めていって欲しいところだ。それは短期的には10年国債金利の上昇を一定程度容認する柔軟化であり、いずれはYCCの撤廃という正常化策である」
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