2024年 5月 6日 (月)

たった16枚で世界を驚かせた!日本発ボードゲーム「ラブレター」10周年...きっかけは、手作りで出展した「ゲームマーケット」だった【後編】/アークライト代表・福本皇祐さんに聞く

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一人でできることには限りがある...一期一会を大事に

――そういった名作がつづくといいですね。アークライトのボードゲーム事業で今後、挑戦したいことはありますか?

福本さん「ボードゲーム事業のさらなる拡大を目指して考えているのは、海外での展開を充実させることです。日本のボードゲームの市場はまだ小さいので、規模の大きな世界市場で、日本の面白い作品を広められるよう、チャレンジしていきたいと思います。
日本のボードゲームに対しては、韓国、中国、台湾などアジア圏の関心が高い。たとえば、私たちが今春の『ゲームマーケット』で発表した『タイガー&ドラゴン』というタイトルは、発表の翌日にはもう、アジア圏の複数の会社から『ライセンスを取得したい』という問い合わせが届き、驚きました。一方、欧米に向けても、10月にドイツで開催される、世界最大のアナログゲームイベント『エッセンシュピール』に参加する予定です。そこで、欧米のメーカーと商談を進められたらと思っています」
「ゲームマーケット」の様子
「ゲームマーケット」の様子
福本さん「もうひとつやってみたいのは、まだアイデア段階ですが、『ゲームマーケット』出展者のみなさんをサポートする、デジタルのプラットフォームを整えられたら、と考えています。たとえば、出展者は『ゲームマーケット』の準備、広報や宣伝、アフターサービスなどをオールインワンで受けられるような......。
クリエイターのみなさんが力を入れてつくったボードゲームが、『ゲームマーケット』後もいろんなところに波及していくよう、私たちもお手伝いしたい。そういう仕組みを構築して、おもしろいボードゲームをもっと広めていきたいと考えています」

――ありがとうございます。インタビューの締めくくりとして、最後はちょっと角度を変えた質問をさせてください。J-CAST 会社ウォッチの読者層のボリュームゾーンが30代、40代です。この世代に向けて、キャリア/働き方へのアドバイスや、エールをおくるとしたら?

福本さん「一期一会を大事にしてほしい、ということでしょうか。アークライトは来年で25周年を迎えるのですが、いま取引をさせていただいている会社さんとは古い付き合いが多いです。それだけに、長くサポートしていただいているみなさんがいてこそ、会社のいまがあると実感しています。
やっぱり、一人でできることには限りがあります。
なによりも、いろんな味方やパートナーがいてこそ、仕事は広がっていくものです。一度仕事をご一緒して終わりになるのはもったいない。信頼関係をつくって、末永くパートナーとして付き合っていける仲間をいかに増やせるか――それは事業を成功させるうえでのポイントではないでしょうか。一期一会、私自身もそうですが、ぜひ大事にしたいものですね」

――ありがとうございました。



【プロフィール】
福本皇祐(ふくもと・こうすけ)

株式会社アークライト 代表取締役社長
http://www.arclight.co.jp/

1959年生まれ。大学卒業後、1985年ホビージャパンに入社して営業を担当する。1992年遊演体に入社後、同社の新規事業部門を任され、1998年に分社化してアークライトを設立。現在、アナログゲームの企画、開発、製造、出版、卸売り、イベント運営、店舗経営などを行うアナログゲームの総合メーカーとして多方面に事業を展開する。また、日本最大級のボードゲームイベント「ゲームマーケット」の運営も行い、ゲームを通して世界のヒューマンコミュニケーションの拡大を目指している。

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