2024年 5月 21日 (火)

「再エネ+蓄電池」で災害時に電源を確保!...気候変動時代に対応する「脱炭素ソリューション」とは【オムロン フィールドエンジニアリング】

提供:環境省

災害時、1週間程度は自前による電力確保が必要

   「再エネ+蓄電ソリューション」には、CO2排出量の削減や電気料金の削減といったメリットもありますが、最大のポイントは災害時の電源確保といえます。

   オムロンフィールドエンジニアリングによれば、過去の大規模自然災害から考えると、企業のBCP(※1)対策としては、自然災害発生時には最低でも3日、できれば1週間程度の自前による「電力の確保」が必要となるといいます。

   そして、緊急時に電源を確保することができれば、地域防災拠点としての役割を果たすことができ、企業の価値を高めることにもつながのです。

(※1)企業が自然災害などの緊急事態に遭遇した場合に、事業の損害を最小限にとどめつつ、事業の継続や早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画。

大規模自然災害での電力停止期間(オムロンフィールドエンジニアリング作成)
大規模自然災害での電力停止期間(オムロンフィールドエンジニアリング作成)

   近年、重要性が高まる「再エネ+蓄電ソリューション」について、オムロン フィールドエンジニアリング エネルギーマネジメント事業本部の佐々木さんは、次のように話しています。

オムロンフィールドエンジニアリング エネルギーマネジメント事業本部 佐々木さん
オムロンフィールドエンジニアリング エネルギーマネジメント事業本部 佐々木さん
佐々木さん「カーボンニュートラルに向けた対応が世界的に求められるなか、化石燃料をエネルギーとした非常用発電機等ではなく、再エネ+蓄電池をバックアップ電源として検討される企業が増えています。
 ただし、バックアップ電源としてだけの利用では経済メリットがないため、通常時において再エネと蓄電池を有効活用することで、いかに経済メリットを最大化できるかがポイントとなります。
 たとえば、翌日の天候が雨で太陽光の発電が見込めない場合は、当日夜間に蓄電池に充電をしておき、翌日のピーク時に蓄電池から放電することで、契約電力の引き下げにつなげる。
 また、翌日の天候が晴れで、太陽光発電の余剰が見込まれる場合は、当日夜間に放電しておく。そして、翌日の余剰電力で充電をすることで、太陽光発電の最大活用をし、再エネ比率を高めることにつなげる。
 こういった最適制御を実現するためには、天候による太陽光発電の予測、工場の操業計画による需要電力の予測等を高い精度でおこなうことが重要なポイントになります」

   今後の取り組みについては、どのような展望があるのでしょうか。

佐々木さん「産業用の大型蓄電池も、コストが下がってきたとはいえ、まだまだ高額な投資が必要となるため、国でもストレージパリティ(※2)の実現に向け補助金を用意しています。補助金を上手に活用し、事業者の脱炭素を加速させるのも我々のミッションと捉えています。
 また、高額の設備投資が難しい事業者や、本業への投資を優先される事業者に対しては、当社が設備を保有し、太陽光発電+蓄電池からの電力を販売するPPAスキーム(第3者所有スキーム)も新サービスとして提供を検討しています」

(※2)蓄電池を導入しないよりも、導入したほうが経済的メリットを得られる状態。

   身近になりつつある気候変動の影響。企業が事業を継続するための備えとして、再生可能エネルギーは欠かせないのものとなっています。

   なお、環境省の再生可能エネルギー情報のポータルサイト「再エネ スタート」では、「2050年カーボンニュートラルの実現」を目指して、さまざまな企業、自治体が取り組む最先端の事例を紹介しています。今回取り上げた企業以外の事例を知りたい人は、こちらをご覧ください

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