2024年 4月 26日 (金)

「1円スマホ」カラクリに公正取引委員会がメス!「携帯大手による販売代理店への過剰ノルマが元凶」...ネット上では「安くてどこが悪いの?」の声も

「1円スマホ」の経験者、「世の中の仕組みが正直わからなくなった」

携帯電話のキャンペーン(写真はイメージ)
携帯電話のキャンペーン(写真はイメージ)

   また、この物価高のご時勢、「1円スマホ、大いに結構ではないか」という意見も少なくなかった。

「物価が上昇しているのに、給与収入は上がるどころか減る場合もある。しかも増税までしようとしている。そんななか、安い価格で端末が売られたら買いたくなるのが心理です。それを法律で規制しようとするのは、厳しすぎる。もちろん法治国家なので法の遵守は当然だが、罰することだけを考えるのではなく、なんらかの緩和策はないのか」
「1円販売の対象になるのは1年とか2年前の型落ち機種。売れ残りの在庫限りとかなので、そんなに数も出ない。1円販売をやめたからって通信料金が下がるわけでもない。消費者からしたら、端末代が高くなるだけで何のメリットもない介入。独禁法云々を言うのなら、各社横並びの通話料金やオプション料金のほうに切り込めよと思う」

   一方、独占禁止法違反を疑われる「1円スマホ」に憧れなくても、スマホを安く使いこなす方法があるとアドバイスする声も。

「大手キャリアで1円スマホ買うよりも、中古端末に格安SIM(シム)入れたほうが安いです」
「1万円代の安いスマホだってあるでしょ。2万円くらいでも2年分割にすれば1か月1000程度でしょ。見栄張って10万円のスマホを1円で買いたいとか、勘違いも甚だしい」

   ところで、「1円スマホ」は実際のところ、どう売られているのか。経験者からはこんな声が寄せられている。

「1年近く前、大型家電量販店でiPhone12(64G)が1円で売られていた。まだiPhone14が出る前だったので、まだ12でも高い認識だったから、『どうせ条件あるのでしょ?』と聞いたら、『「実質1円」と謳っているのとは違って、何も条件はありません。なんなら明日売ってもいいです』と言われた。
本当に1円で買えたが、とりあえずMNP(番号持ち運び制度)でドコモと契約(それすらしなくても構わないそうだ)し、直後にahamoに乗り換えた。今は端末の支払いもなく、3000円程度の通信料だけで済んでいるが、世の中の仕組みが正直よくわからなくなった」
「2年後に返せば、2年間のコスト24円(編集部注:実質的に毎月1円のレンタルという仕組みと思われる)。2年後に乗り換えればいい話。iPhoneを普通に買ったら、4年分割でも月々約2500円。キャリアが宣伝している機種変更すれば、3年目、4年目支払いがなくなるとはいえ、最初の2年間で約6万円は払うことに。2年ごとの乗り換えのほうが断然コストが安い」

   消費者心理で価格が気になるところだが、しかし最後にこんな意見を紹介したい。

「不当廉売がなぜだめなのかを考えれば、この規制は必要。消費者の利益よりも健全な産業の維持のほうが優先される。健全な産業が失われれば、国は産業を失い、労働者は仕事を失い、国民は未来を失うことになる。つまり、スマホで中国に負けた日本のことですよ」

(福田和郎)

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