2024年 4月 25日 (木)

上司が管理職から「支援職」へ変われば、部下全員が活躍する!

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   4月を前に、人事異動の季節を迎えようとしている。昇進によって、新たに部下を持つ立場になる人も多いだろう。そんな人に勧めたいのが、本書「部下全員が活躍する上司力」(FeelWorks)である。「管理職から支援職に変われば、奇跡が起きる」とうたっている。いったいどういうことだろうか。

「部下全員が活躍する上司力」(前川孝雄著)FeelWorks

   著者の前川孝雄さんは、人材育成の専門家集団、FeelWorks代表取締役。リクルートで「就職ジャーナル」「リクナビ」などの編集長を経て起業。青山学院大学兼任講師を務める。著書に「一生働きたい職場のつくり方」「人を活かす経営の新常識」などがある。

部下が離れてしまう「5つの落とし穴」にご注意!

   コロナ禍で浮き彫りになったのは、リモートワークの導入により、部下の仕事ぶりが見えず、サボってはいないかと疑心暗鬼に陥り、人事評価に悩む上司の姿だった。

   ハーバード・ビジネススクールでリーダーシップを教えるリンダ・ヒル教授が、新任管理職にありがちな問題行動を分析して、明らかにした「5つの落とし穴」を紹介している。

1 隘路に入り込む-周囲が見えなくなり、自分で全てを解決しようとする
2 批判を否定的に受け止める-部下の異なる意見を自分への批判と受け止め、聞き入れられなくなる
3 威圧的である-管理職の自分に権限があるからと、一方的に命令や叱責を行う
4 拙速に結論を出す-部下の意見や状況を顧みず早く解決しようと、決めつけて判断する
5 マイクロ・マネジメントに走る-部下を自分の操り人形のように微に入り細に入り指示し、動かそうとする

   こうなると、部下の心は離れてしまい、マネジメントは空回りし始める。リモートワークの急速な普及により、こうした傾向は強くなったという。

   マネジメントに変革が求められる時代背景について、前川さんは次のように説明している。

   1つ目は、「メンバーシップ型」雇用から「ジョブ型」雇用へシフトする動きがあることだ。そのため上司には、一人ひとりの社員の仕事の目的や目標をより明確に言語化し、共有する力。そして、仕事の進捗と成果をできるだけ正確に把握し、的確に評価する力が求められる。

   2つ目は、職場のダイバーシティ(多様性)の進展だ。多様な部下一人ひとりを丁寧に理解し、キャリアに寄り添い、日々の仕事を支援する。それとともに、チームとして束ね成果を出していくという、難しい舵取りが求められる。

   そこで必要なのは、管理職から支援職への転換だ。

   上司の本来の役割は、部下に指示命令をして従わせることではなく、部下が自立的に働ける環境を整え、一人ひとりが働きがいを感じながら成長・活躍する伴走者だと心得ることだ、と指摘する。

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