2024年 5月 3日 (金)

コロナ明け、注目のレジャーは「グランピング」! ミドル層、若年層、プレシニア層で上位にランク...自然の中で非日常の体験を

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   コロナ流行期には三密を避けたキャンプが人気となったが、アフターコロナの旅行者はどんなレジャーに注目しているのだろう?

   顧客満足度調査や消費者動向に関する調査を行うJ.D.パワージャパン(東京都港区)が発表した「コロナ前後の国内旅行に関するアンケート調査」(2023年4月25日発表)によると、今の旅行を考えている人の関心のある宿泊場所は「リゾートホテル」、「ラグジュアリーホテル」、「グランピング」である実態が明らかになった。

   働き盛りのミドル層(35歳から44歳)のデータをみると、コロナ前後で18ポイント上昇したのは「グランピング」(22%)となり、関心のある旅行コンテンツは「自然」、「絶景」、「癒し」、「温泉」であることがわかった。

  • ミドル層はグランピングへの関心が高い(写真はイメージです)
    ミドル層はグランピングへの関心が高い(写真はイメージです)
  • ミドル層はグランピングへの関心が高い(写真はイメージです)

グランピングは、コロナ流行前の利用実態3%→今後の興味17%!

   この調査は2022年12月に行われたもので、20歳から69歳までの男女5400人にインターネット調査を行ったもの。

(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)

   はじめに、コロナウイルス流行前に利用していた宿泊施設と、今後どのような宿泊施設の利用に興味があるか聞くと、もっとも支持されたのは「旅館」(60%)で7ポイントの増加となった。

   また、流行前と2022年12月調査との比較で、伸び率が高かったのは「リゾートホテル」(56%)で16ポイントの伸び、「ラグジュアリーホテル」(27%)も15ポイントの増加、運営側に豪華なキャンプ道具や食事を用意してもらう「グランピング」(17%)も14ポイントの増加となった。

   同社では

「注目すべきは『グランピング』です。コロナ流行前の利用実態『3%』から今後の興味『17%』の差はプラス14ptとなっており、注目の高さがうかがえる結果となりました。
旅行の自粛モードがようやく解禁された今、ワンランク上の非日常を味わえる施設への興味や関心が高まっている傾向と言えそうです」

   と指摘する。

   続いて、若年層を20歳から34歳、ミドル層を35歳から44歳、プレシニア層を45歳から59歳、シニア層を60歳から69歳と設定して各年齢層での興味を分析してみよう。

(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)

   表をみるとわかるように、リゾートホテルやラグジュアリーホテルはどの世代でも上位につけている。一方で、ミドル層の1位は「グランピング」(22%)となっており、コロナ流行前と比較すると18ポイントの上昇となった。若年層においても「グランピング」は「6%」から「23%」に18ポイント上昇している。

   若年層やミドル層、プレシニア層における「グランピング」の急上昇について同社では、

「アウトドアとラグジュアリーのどちらの雰囲気も味わえる、自然に囲まれながらも不自由なく快適に過ごせる、といったイメージのあるグランピングが人気を集めていることがうかがえます。加えて、コロナ禍で感染リスクを避けたいといったニーズがあったことも後押ししていると考えられます」

   と指摘している。

国内旅行に求めたいものは「温泉」「観光」「飲食」

(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)

   つぎに、コロナ前の利用経験の有無で、各宿泊施設に対する今後の興味はどうか。その結果、コロナ前に利用したことのある施設では、「リゾートホテル」と「旅館」が今後の利用への興味が高く、ともに「85%」となった。「ラグジュアリーホテル」も「78%」に位置付け、これらの施設は、リピート意向が非常に高いということがわかる。

   一方で、コロナ前に利用したことのない施設の場合でも「リゾートホテル」(39%)と「旅館」(34%)が上位を占めており、これまで利用していなかったという人からも、興味があるようだ。

(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)

   引き続き、旅行に一緒に行きたい人のデータを、全体値と各世代で分けてみると、全体値では「家族・親族と一緒」が「75%」で最多となった。次いで「友人と一緒」が「27%」、「一人で」が「24%」という順になった。

   世代別でミドル層の結果を見てみると、「1人で」は「24%」でコロナ流行前から2ポイントの上昇。「家族・親族と一緒」は「80%」で3ポイント上昇し、「友人と一緒」は「24%」で2ポイントの下降、「恋人と一緒」じゃ「13%」で2ポイントの減少という結果になった。

   やはり、働き盛りのミドル世代においては、「家族・親族と一緒」が最多という結果となった。

(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)
(J.D.パワージャパンの作成)

   最後の項目の「国内旅行に何を求めるか」を質問している。それによると、全体値で上位を占めたのは「温泉」(69%)、「観光」(69%)、「飲食」(66%)。となった。上昇幅で見てみると、最も意向が高まっているのは「絶景」で11ポイントの増加、「癒し」は9ポイントの増加、「自然」は8ポイントの増加、「非日常」も同率となった

   同社は

「長く続いたコロナ禍で、絶景や自然に触れ、旅ならでの非日常を楽しみ、癒されたい、そのようなニーズがより高まっていることが分かります」

   と説明する。

   世代別のデータのミドル層に着目すると、「自然」、「絶景」、「癒し」、「温泉」がそれぞれ8から10ポイントほど増加している。このほか、「体験」(33%)や「学び」(13%)への意向も、シニア層以上に比べて高くなっている。

   同社では今回の調査に対して、以下のように総括している。

「コロナ禍で大幅に落ち込んだ旅行需要ですが、現在は、コロナ前の水準まで回復しつつあります。
約3年間のコロナ禍で私たちの生活や価値観には様々な変化がありました。旅行に関しても、旅のスタイルや旅に求めることなど、人々の旅行に対する考え方に変化の兆しが見られ、新たなトレンドが生まれつつあるようです。
この調査では、旅館やリゾートホテル、ラグジュアリーホテル、グランピングなどへの興味がコロナ前の利用実態と比べ増えており、特にグランピングは、感染リスクを抑えつつ、自然の中で非日常を体験できる施設として注目されていることが分かりました。
また、観光をメインとしていた旅から、絶景、癒し、自然、非日常なども求めるスタイルにシフトしていること、一人旅や家族旅行といったニーズが増えている傾向も見られました」
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