2024年 6月 16日 (日)

転機が訪れ、反転攻勢も近い?...東洋経済「逆襲の銀行」、ダイヤモンド「相続&生前贈与」、エコノミスト「半導体黄金時代」を特集

   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。

金利上昇で、銀行業界に春が訪れる? 各行の戦略とは?

   7月10日発売の「週刊東洋経済」(2023年7月15日号)の特集は、「逆襲の銀行」。長らく停滞を続けてきた銀行に、転機が訪れている。悲願の金利上昇が目前に迫り、反転攻勢も近いと期待が高まっているというのだ。

   低金利政策のもとでも、銀行各行は業務効率化や海外展開で利益を出し、三菱UFJファイナンシャル・グループ(FG)は、24年3月期に過去最高純益を予想するなど、好決算を見込んでいる。

   そうした中で、金融緩和政策が修正され、金利が上がれば、銀行にとって干天の慈雨となることは間違いない。各行の戦略をフォローしている。

   みずほフィナンシャルグループ(FG)は、住宅ローンを削減する方針を中期経営計画で打ち出した。木原正裕社長は、「金利競争が激しすぎる」と、住宅ローンに厳しい視線を注いでいたという。ネット銀行の台頭で、異次元の低金利に突入。新規案件では、黒字を確保するのも難しくなっていた。

   反面、成長を牽引するのは法人と海外だ。国内では従来の大企業に加え、中堅企業をサポートする部署を新設した。26年3月期に業務純益1兆円という目標を掲げている。

   三井住友FGの秘密兵器は、金融スーパーアプリ「オリーブ」だ。銀行口座への入出金や証券投資、カード決済、保険など、個人向けの金融サービスを1つのアプリに集約するものだ。

   三井住友のリテール部門は、業務粗利益の4割をカードなどの決済事業が稼いでいる。オリーブは融資というより、カード利用を促す仕掛けだ。6月にはカルチュア・コンビニエンス・クラブのTポイントと共同で新たなポイントサービスを発表した。

   富裕層を除く個人取引は、原則としてオリーブに一本化し、既存店舗は最低限の人員で運営する「ストア」へ鞍替えし、年間約300億円もの経費削減を見込むという。

   ところで、長らく続いた低金利環境はいつ変わるのか。日本銀行が金融緩和政策を転換させる時期を予想している。

   日銀が最初に手をつけると考えられるのが、国債買い入れなどで長短金利を操作するYCC(イールドカーブコントロール)だ。23年後半にも長期金利の上限を再拡大するだろうというエコノミストに見方を紹介している。

   YCCの次は、いよいよマイナス金利の解除だ。現在、銀行が日銀に預けている当座預金の残高が一定水準を超えると、超過額に0.1%のマイナス金利が徴収される。早ければ24年にも解除されるという観測があるが、解除時期の予想にはばらつきがあるようだ。

   だが、金利が上昇しても貸出金利は上がらない、という指摘もある。日本総合研究所の大嶋秀雄主任研究員の「銀行員も顧客も、ほとんどが金利上昇局面を経験していない。顧客との関係維持を考えれば、従前の契約より高い金利を提示することは難しい」という見方を紹介している。

◆銀行業界で初任給の引き上げラッシュ

   銀行業界で初任給の引き上げラッシュが起きているという記事も目を引いた。

   三井住友銀行が2023年4月入行の大卒初任給を25万5000円へ引き上げたのをきっかけに、みずほ銀行は24年4月入行からの大卒初任給は26万円、三菱UFJ銀行も同25万5000円への引き上げを決めた。

   商社やコンサルティング会社に学生が流れることへの危機感からだが、横並び意識も拍車をかけているようだ。と見ている。

   ちなみに同誌の調べによると、銀行業界トップは、住信SBIネット銀行の30万円。実店舗を持たず、住宅ローンの審査もAI(人工知能)が行うという身軽さで、23年春に上場を果たしたばかり。ネット銀行だが、上位地銀と肩を並べる時価総額を誇るという。

   このほか、「1県1行」の地銀再編がじわりと加速している動きを取り上げている。低金利時代の終わりは、新たな金融環境をもたらすものと期待感がふくらんでいる。

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