2024年 5月 22日 (水)

ミドルITエンジニアの転職理由「キャリアアップが望めなかった」48.5% 優秀なエンジニアを採用する秘訣は?

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   ITコンサルやフリーランスエンジニアの紹介など、IT企業支援を行うTWOSTONE&Sonsの子会社であるBranding Engineer(東京都渋谷区)は2023年7月13日に、経験年数3~10年程度のミドルITエンジニア101人を対象に、「ミドルITエンジニアの転職に関する実態調査」を実施した。

   調査によると、ミドルのITエンジニアの転職理由は「キャリアアップが望めなかった」が48.5%、「スキルアップ(技術力・開発力などの向上)が望めなかったから」が44.6%と上位を占めた。

   一方で、長く在籍した企業の特長をみてみると、「経験や知識を存分に活かせる、会得できる」(37.6%)、「やりたい業務に挑戦できる」(36.6%)、「自分の成長軸にマッチしている」(31.7%)となり、同社では「優秀なエンジニアの採用を望むIT企業にとっては、エンジニアが求めるキャリア設計に沿った環境や機会を用意することが必要」と指摘している。

  • ミドルITエンジニアの理想の職場とは?(写真はイメージです)
    ミドルITエンジニアの理想の職場とは?(写真はイメージです)
  • ミドルITエンジニアの理想の職場とは?(写真はイメージです)

ミドルエンジニアの長く在籍した職場の特長「経験や知識を活かせる」37.6%、「やりたい業務に挑戦できる」36.6%

   この調査は2023年5月26日から27日にかけて、IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査を行ったものだ。対象は、複数回の転職経験があるITミドルエンジニア(経験年数3~10年程度)で有効回答は101人となった。

(Branding Engineerの作成)
(Branding Engineerの作成)

   はじめに、これまで勤めていた会社から転職を考えるきっかや決め手になった理由を聞いた。最多になったのは「キャリアアップが望めなかったから」で「48.5%」、次いで「スキルアップ(技術力・開発力などの向上)が望めなかったから」が「44.6%」、「企業風土とのミスマッチが生じたから」は「36.6%」、「職場環境が悪かったから」は「35.6%」、「評価制度への不満があったから」は「29.7%」という結果になった。

   自らのキャリアやスキルアップ、企業風土とのミスマッチがミドルの転職にはあるようだ。

(Branding Engineerの作成)
(Branding Engineerの作成)

   2つ目の質問では、転職先選びで重視したポイントを聞いた。最多となった条件は「確実なキャリアアップ」で「52.5%」、次いで「職場環境の整備」が「38.6%」、「福利厚生の充実」は「34.7%」、「企業風土とのマッチング」は「32.7%」、「携わる業務の幅広さ」が「29.7%」となった。

(Branding Engineerの作成)
(Branding Engineerの作成)

   続いて、最も長く勤務した、もしくは勤務している期間について質問した。最多は「5年以上」で「36.6%」、次点が「3年~4年未満」で「22.8%」、つづいて「4年~5年未満」で「19.8%」、「2年~3年未満」は「14.9%」となった。

(Branding Engineerの作成)
(Branding Engineerの作成)

   あわせて、最も長く勤務した企業の特徴についても質問した。それによると、「経験や知識を存分に活かせる、会得できる」が「37.6%」、「やりたい業務に挑戦できる」は「36.6%」、「自分の成長軸にマッチしている」は「31.7%」、「企業風土や経営理念に共感できる」は「26.7%」、「組織内の風通しが良い」は同率で「26.7%」となっている。自分の能力と会社の求めるポジションのマッチングが重要なポイントのようだ。

ミドルのエンジニアの転職活動...エージェントを使う66.3%、使わない33.7% その理由は?

(Branding Engineerの作成)
(Branding Engineerの作成)

   一方で、「あなたは、転職エージェントの活用経験はありますか?」と聞いてみると、結果は、「転職のたびに活用している」が「20.8%」、「毎回ではないが、活用したことはある」は「45.5%」となり、「68.3%」のミドルのビジネスパーソンがエージェントを活用している実態がわかった。

(Branding Engineerの作成)
(Branding Engineerの作成)

   つぎに、「転職エージェントに対する満足度が高い理由を教えてください」と質問した。その結果によると、「親身に相談に乗ってくれたから」が最多で「49.1%」、「業界の実態に即した具体的な意見がもらえたから」が「49.1%」、「スキルや実績以外に価値観の相性も鑑みてくれたから」が「39.6%」となっている。

(Branding Engineerの作成)
(Branding Engineerの作成)

   かたや、「転職エージェントに対する満足度が低い理由を教えてください」と聞くと、「自分のキャリアや志向を考えた提案ではなかったから」が「63.6%」、「コミュニケーションが一方的だったから」が「54.5%」、「業界や職種への専門的知識不足が目立ったから」が「45.5%」で上位を占めた。

   調査に対してBranding Engineerでは以下のようにまとめている。

「今回の調査では、ITエンジニアの中でも働き盛りと言えるミドル層が、スキルアップやキャリアアップに対して積極的な姿勢を見せており、自分が望むような経験が積めない場合、転職を検討することが明らかとなりました。
企業を選ぶ際にも、スキルアップやキャリアアップは重要なポイントであり、またキャリアアップに次ぐ回答として、職場環境や相性など定性的な志向面を重視している傾向にあることがわかりました」
「転職エージェントを利用して満足できた理由にも挙げられていることから、転職エージェントは、キャリアアップやスキルを考慮するための専門的な知識はもちろんのこと、職場環境や長期的なキャリアなど高い精度でマッチングできることが求められていると言えるでしょう。
一方、優秀なエンジニアの採用を望むIT企業にとっては、エンジニアが求めるキャリア設計に沿った環境や機会を用意することが必要であり、それらも踏まえ自社の風土や働く環境といった情報を、信頼できるエージェントと共に整理することが、採用成功における秘訣だと言えるでしょう」
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