社長に商談するビジネスパーソンが、信頼を得るためにやっていることとは?営業研修やオンライン営業の手法開発などコンサルティングを行うソフトブレーン・サービス(東京都千代田区)は2023年7月24日に「経営者が信頼する営業担当に関する実態調査」を行った。調査によると、営業担当者に不満を感じている経営者は66.7%(ややある:43.8%、かなりある:22.9%の合計)いることがわかった。社長から信頼を得るビジネスパーソンは「コストメリットがある提案」「約束を守り、わからないことを知ったかぶりしない」「トラブル発生時の対応力」など誠実な対応ができていることが大事なようだ。同社では「リアルでもオンラインでも、言い訳やごまかし、曖昧な表現をせず、課題を解決する方法を検討・提示できることが経営者に最も信頼される営業担当といえるのではないでしょうか」と指摘している。社長の営業担当者への期待...「レスポンスの速さ」「ごまかしのないトーク」「約束を守る誠実さ」この調査はIDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー(R)」の企画によるインターネット調査で、期間は2023年6月5日から12日まで。取引先との商談に参加しているBtoBの中小企業(従業員数10名?300名未満)の経営者105人を調べた。(ソフトブレーン・サービスの作成)はじめに、取引先の営業担当者に対して不満を感じたことがあるかを聞いた。最多は「ややある」(43.8%)、「あまりない」(24.8%)、「かなりある」(22.9%)、「全くない」(5.7%)という順になった。「ややある」と「かなりある」をあわせると「66.7%」となり、過半数を超える経営者は営業担当に少なからぬ(?)不満を感じたことがあるようだ。(ソフトブレーン・サービスの作成)一つ目の質問で「かなりある」「ややある」と回答した70人に理由を聞いてみると、「レスポンスが鈍く、スピード感がない」が「54.3%」、「商談相手の事業・サービスをよく理解していない」が「47.1%」、「解決策(購入して得るメリット)をきちんと説明しない」が「32.9%」という結果になった。このほか、「ニーズに耳を傾けない」(18.6%)、「提案する商品やサービスについて十分な知識がない」(21.4%)、「アプローチや提案が強引」(18.6%)が上がるなど、経営者はこれまでたくさんの経験があるため、粗のある営業手法には敏感になっているようだ。自由回答を見てみると、・損得感情で対応されるので信用できない(38歳)・好意を感じない(54歳)・月初の一番忙しいタイミングで連絡してこないで欲しい(38歳)・追加で契約関係の書類を出してくるので、その都度対応しなければならなかった(54歳)といった意見があがっている。経営者の信頼を勝ち取るには...「共に自社課題を解決する方法を検討・提示してくれる」「電話やメールの反応が早い」ここまでは信頼を得られない営業担当者について見てきたが、一方で経営者の信頼を勝ち取る営業担当の手法とはどんなものだろう?続いて、「あなたが、信頼できると感じる取引先の営業担当者の特徴を教えてください」と聞くと、「共に自社課題を解決する方法を検討・提示してくれる」が「51.4%」で最多に。次いで、「電話やメールの反応が早い」は「49.5%」、「メリットだけでなくデメリットも説明する」は「45.7%」、「曖昧な表現を使用しない」は「43.8%」、「仕事・タスクの期限を明示し、守る」は「42.9%」という結果になった。自由回答を見てみると、・情報を出し惜しみしない(57歳)・コストメリットがある提案をしてくる(54歳)・約束を守り、わからないことを知ったかぶりしない(60歳)・トラブル発生時の対応力がある(60歳)などが上がっている。(ソフトブレーン・サービスの作成)また、「あなたが、信頼できないと感じる取引先の営業担当者の特徴を教えてください」と聞くと、「言い訳やごまかしをする」が「56.2%」、「曖昧な表現を多用する」が「52.4%」、「電話やメールの反応が遅い」が「46.7%」となった。自由回答では、・重要な案件にアポイントなしで来る(59歳)・代表の名前を間違えている(38歳)・自分の事しか考えていない(38歳)・自己中心で顧客のことを考えていないような対応(57歳)とある。(ソフトブレーン・サービスの作成)このほか、「新型コロナウイルスの5類移行により、『リアル(対面)』での商談は増えていくと思いますか」と質問した。その結果、「非常にそう思う」は「37.1%」、「ややそう思う」は「47.6%」という回答。一方で、「あまりそう思わない」は「12.4%」、「全くそう思わない」は「1.9%」、「わからない/答えられない」は「1.0%」となった。(ソフトブレーン・サービスの作成)さらに、対面の商談の質問で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、「リアル(対面)での商談が増えていくにあたり、リアルとオンラインをどのように使い分けていくことが良いと思いますか」と質問。最多は「商談内容で使い分ける」が「68.5%」、「顧客層で使い分ける」が「33.7%」、「営業地域で使い分ける」が「29.2%」という回答が得られた。ソフトブレーン・サービスでは調査の総括として以下のように指摘している。「これからの営業活動は、新型コロナウイルス5類移行により、『リアル(対面)』での商談が増えていくと予想され、商談内容によって、『リアル』なのか『オンライン』なのか使い分けていくことが必要となってきます。リアルでもオンラインでも、言い訳やごまかし、曖昧な表現をせず、課題を解決する方法を検討・提示できることが経営者に最も信頼される営業担当といえるのではないでしょうか」
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