新卒での就職は「ファーストキャリア」と表現されるが、新卒学生が恐れているのは「配属ガチャ」などを含む、職場との「ミスマッチ」だ。
学情が2024年2月16日に発表した2025年新卒学生を対象にした「ミスマッチ」についての調査によると、「就職活動において、ミスマッチに不安がありますか」の質問に、「とても不安がある」は39.7%、「やや不安がある」は43.7%となり、あわせて83.4%の学生が不安感を感じているようだ。
さらに、ミスマッチを防ぐために重視するのは、「会社の雰囲気・カルチャー」が69.5%、「仕事内容・配属先」が65.2%、「働き方」が63.5%と上位を占めた。
「働いてみないとわからない」「仕事以上に会社の雰囲気とのマッチが大切」と社風を大切にする声も
今回の調査の背景として、学情によると、終身雇用が当たり前でなくなりつつある中、働き手による「キャリアの自律」への関心は高まりを見せているという。
新卒就職は「ファーストキャリア」と表現され、転職を通して希望するキャリアの実現を目指す人も増えている。一方で、入社後にどこに配属されるかわからない「配属ガチャ」という言葉があるよう、就職活動におけるミスマッチを懸念する声も少なくない。
そこで今回、2025年卒の学生を対象に、ミスマッチをどのように捉えているかアンケートを行った。
はじめに、「就職活動において、ミスマッチに不安はありますか?」(図1)という問いには、「不安がある」(とても不安がある:39.7%、やや不安がある:43.7%)と答えて人は83.4%と8割以上の学生が不安を感じていた。
対象者の声を集めると、
・働いてみないと分からないこともある
・インターンシップやセミナーでは企業の良い面しか分からないと感じている
・希望と異なる部署に配属される可能性もあると思う
・実際に配属される部署や、上司や先輩との人間関係によって、働く環境は変わると思う
などの声が寄せられた。
一方で、「不安はない」と回答した学生からは、
・自身とマッチしないと感じたら、転職する予定
・何度か転職しキャリアを築いていくことが一般的だと思うので、就職活動でのミスマッチはあまり気にしていない
との声が上がった。
では、ミスマッチを防ぐために学生たちはどんなことを知りたいと思っているのか?
「ミスマッチを防ぐために重視したい項目」(図2)を複数回答可で聞くと、「会社の雰囲気・カルチャー」が 69.5%で最多となった。次いで、「仕事内容・配属先」が65.2%、「働き方(休日休暇・労働時間)」が63.5%と続いた。
学生らの声を集めてみると、
・相談しやすい雰囲気の職場で仕事をしたい
・仕事内容以上に、会社の雰囲気が合っているかが大切だと思う
・職場の雰囲気は、配属される部署によって異なると思う
・自身の適性を活かせる仕事をしたい
・希望するキャリアに必要な経験やスキルを得たい
といった意見が寄せられた。
なお、この調査は2024年1月30日から2月7日まで。「あさがくナビ2025」への訪問者348人を調査した。