超高齢化社会を見据える神戸市、「空き家」対策に積極的 建築家と協働リノベで補助金も...活気づく新長田南エリア

「認知症」支える神戸市、診断助成や事故救済制度を実施

   市の施策はほかにもある。25年に全国で約471万人にのぼるとされる「認知症」をめぐり、認知症の市民やその家族を社会全体で支える全国初の取り組みとして、19年から「認知症神戸モデル」を実施している。

   65歳以上が自己負担ゼロで検診できる「診断助成制度」と、認知症と診断された場合に利用できる「事故救済制度」を組み合わせ、財源は個人市民税均等割の上乗せ(1人あたり年400円)でまかなうものだ。事故相談に応じる専用コールセンター、行方不明に備えるGPS端末の貸し出しや一部費用負担、身元確認や保護につなげるために二次元コードの「みまもりシール」も配布している。

神戸市は19年から「認知症神戸モデル」を実施している
神戸市は19年から「認知症神戸モデル」を実施している

   救済制度では、最高2億円の保険金が支払われる賠償責任保険に無料で加入でき(市が保険料を負担)、事故に遭った市民に最高3000万円の見舞金(給付金)を支給する。市の担当者によると、保険金が出たケースでは「本当に入っておいて良かった」という声も。最近は水を出したことを忘れたまま外出、浸水し、階下の壁紙・天井の張り替え費用が生じるような「水漏れ事故」が多いと説明した。

   新しい終活支援としては、25年10月に「こうべ終活相談窓口」を開設したばかり(要予約)。独自の「エンディングシート」を用いて、相談員または弁護士・司法書士による専門相談を行い、必要に応じて関係機関につなぐという。同時期には「終活情報登録制度」を開始。頼れる身寄りのない高齢者を対象に生前の葬儀・納骨契約を支援する「エンディングプラン・サポート事業」の所得要件を撤廃した。これは行政が契約に立ち会う安心感が支持されているという。また、期限付墓地、合葬墓の整備を進め、26年夏には樹林葬墓地の提供も始める予定だ。

神戸市立「鵯越合葬墓」からの展望
神戸市立「鵯越合葬墓」からの展望
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