2024年 5月 1日 (水)

「未来のクルマ」を定義しよう
「若」対「壮」激論!クルマ談義(3)

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「未来のクルマ」は二極化していく?

嗜好品としてのクルマも残していきたい(マセラティ「グラントゥーリズモS」)
嗜好品としてのクルマも残していきたい(マセラティ「グラントゥーリズモS」)

☆壮   なるほどね。ただし、すべてのクルマが小さな電気自動車になってしまって、いいのだろうか。内燃機関の技術革新を続けるためにも、速度やハンドリングの優れたエンジン車が今後も開発されてほしいな。

★若   それはつまるところ、クルマを文化として捉えるか否かの問題につながりますね。時計に例えて言うと、クオーツが出てきたら従来の機械式時計が駆逐されたかというと、決してそうではありません。ゼンマイを使った機械式の時計は、今でも評価されています。クルマもそうなっていくべきじゃないかと思います。

☆壮   誤解を恐れずに言うと、「嗜好品」としてのクルマだね。運動性能や快適性、スタイルなどをセールスポイントに持つクルマ。

★若   クルマは産業社会の発展に貢献してきた。今の社会はクルマなしに存在しえない。そうしたことを考えると、やはり内燃機関も文化として残していくべきでしょう。

☆壮   そうした嗜好品としてのクルマは少量生産で高いものになると思う。それでも買おうという人が、その文化を守り、引き継いでいけばいいよね。ミニマムな性能の電気自動車と、高性能な少数のクルマと、二極化するわけだ。

★若   免許制度も変える必要があると思います。運転が易しくなって、ギアの仕組みやエンジンブレーキさえ理解していない人まで免許を持てるようになっていますが、クルマが「走る凶器」であることは変わりません。だから、嗜好品のクルマを運転する人は、ミニマムな性能の車の免許を取った後、限定解除で運転資格を与えるべきでしょうね。

☆壮   制度を変えてまで、環境負荷の小さな電気自動車を普及させたいと思うのは、途上国のモータリゼーションを考えるからなんだ。先進国はすでにクルマが飽和状態だけれど、途上国はこれから急増する。しかも、旧来の技術を使った安価なクルマが増える。インドで28万円のクルマが出たけれど、おそらく最新の排ガス浄化技術は使われていないだろう。環境への負荷は大きい。その分、先進国は率先して環境負荷の小さなクルマを普及させなければいけない。

★若   世界を見渡すと、これからモータリゼーションが本格化する国の方が多い。そのクルマを造り、販売するのは先進国のメーカーです。責任がありますよね。

   ※若者のクルマ離れは本当か? 「若」対「壮」激論!クルマ談義(1)
   ※日欧の「環境技術」どっちが上? 「若」対「壮」激論!クルマ談義(2)

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