2024年 4月 26日 (金)

AKB、ジャニーズ、韓流に偏重 アブノーマルな日本のCD販売

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大震災で再認識された音楽の役割

   ご存知の通り、音楽にはさまざまのジャンルがある。その多くのジャンルの中で売り上げの大小はあるものの、ある程度のバランスは取れるものだ。だが、日本のCD販売に限っては、完全にアブノーマル。CDに付加される音源以外の価値(握手券だの)が購入意欲を掻き立てるのだろうが、なにか音源の豊かさや楽しさといった音楽本来の価値はどんどん低下していくばかりという気にもなる。決してAKB系、ジャニーズ系が悪いというのではない。彼らの楽曲は、優れた作品が多い。だが、CD販売の方法論は、CD業界が自分の首を絞めることにもなっている。

   相対的に見れば、CDというメディアが音源中心のメディアとしてのみでの存続は、なかなか難しい時代に突入しているのだろう。

   2011年は3.11が音楽業界に与えた影響も小さくなかった。震災直後にはライブ、コンサートの自粛ムードが広がり、寂しい時期もあった。だが、音楽の持つ癒やし、勇気付けといった大きな役割が見直された。これは大きな出来事だった。これまでの流れが変わることはないだろうが、音楽の持つ価値が再認識されたのは貴重なことだった。

   2012年はどんな年になるのだろう? 冒頭に書いた三つの柱は揺らぐことはないだろうが、さまざまのジャンルの音楽が多くの人々の耳に届くような、もう少しノーマルな音楽環境であればなと、心から思う。

加藤 晋

◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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