「ホラーすぎる」と話題の絵本 「わかってほしい」が訴える虐待への思い

著者自身も虐待を受けていた

   絵本には、著者のMOMOさんと、クレヨンハウス主宰の落合恵子さんとの対談が同封されている。

   それによると、MOMOさん自身、父親から虐待を受けていたという。幼い頃は「自分が悪いことをしたから殴られるんだ」と思っていたが、高校生になると、鉄の棒で殴られるなど暴力がひどくなり、「虐待」と気付いたそう。しかし逃げる術もなく、父親が辛い思いをしたり警察に連れて行かれたりするのが嫌なのもあり、声を上げずにいた。

   そうした記憶と向き合いながら絵本を書くのは苦しかったというが、「過去の虐待の体験を大人になっても引きずっているひとたちへのメッセージになれば」「多くのひとに、虐待されている子どもの気持ちを知ってもらって、虐待が少しでもなくなれば」との思いで、出版を決意した。

   MOMOさんは、

「この絵本を、傷ついたり悩んでいるひとに、そして自分は虐待とは関係ないと思っている大人にも見てほしい」

と訴えかけている。

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