2024年 4月 23日 (火)

くら寿司「秘伝の酢」をあえて大胆変更 開発10年、新たに「黒酢」シャリで勝負

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   回転すしチェーン大手のくら寿司が、「原点」にメスを入れた。1977年の創業以降、同じ寿司酢を使い続けてきたが、18年7月から黒酢に変えたのだ。

   これまでの酢は創業者の並々ならぬこだわりが詰まっており、レシピは門外不出とされていた。しかし今回、「伝統」を捨てるという大きな決断に踏み切った。背景には何があったのか、取材した。

  • 左がこれまでの寿司酢、右が黒酢
    左がこれまでの寿司酢、右が黒酢
  • スーパーフードシリーズ
    スーパーフードシリーズ
  • 左がこれまでの寿司酢、右が黒酢
  • スーパーフードシリーズ

転機は健康ブーム、「糖質オフシリーズ」に反響

「米の水量やブレンドを変えることはありましたが、お酢を変えるのは初めてです」

   くら寿司を運営するくらコーポレーションの広報担当はこう話す。

   同社が使用する酢は、創業者である田中邦彦社長の「見えないところこそ大事にしたい」との理念が反映されている。

   創業時に添加物なしの酢を探し求める中で、田中社長は「祖母がよく作ってくれた」という岡山県の郷土料理「祭りずし」を思い出した。酢に砂糖やダシを合わせた自家製の寿司酢で、酢飯を作っていた。

   そのレシピを参考に、くら寿司独自の酢を開発。以降、国内自社工場で独自の製法で作られてきた。レシピは一部の社員しか知らず、「門外不出」だ。

   だが、さらなる味の向上に向けて、10年前からより良い寿司酢の開発を始めた。果実酢や赤酢など、国内外のあらゆる酢を試したが、大きな決め手が見つからなかった。

   転機となったのは、17年8月に発売した「糖質オフシリーズ」だ。健康志向が高い消費者をターゲットに、シャリを野菜に置きかえたメニューなどを売り出し、「思った以上に反響があった」(前出の広報担当)。

   健康意識の高まりを受け、体に良いとされる黒酢に着目。コメに合うよう3種類の黒酢を合わせ、ついに満足できる酢にたどり着いた。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中
カス丸

ジェイキャストのマスコットキャラクター

情報を活かす・問題を解き明かす・読者を動かすの3つの「かす」が由来。企業のPRやニュースの取材・編集を行っている。出張取材依頼、大歓迎!