雑談が生んだ海外展開
自分の無意識と自分を出会わせる。自分と自分を反応させながら、他者と自分を出会わせていく。同社では、そのために、役員間は週二回、営業系と商品系とも週二回、無印良品の行方と社会の未来について、徹底的に雑談を繰り返している。そこには根拠に基づく論理的な議論ではなく、体験や読書を材料に感性的な議論がされている。
「今時代は動いている」、「新合理主義ということばがある」、「人々は疲れている。普遍性や世界的な合理価値を示してほしいと願っている」云々。
欧州に進出するきっかけはそうした雑談から生まれ、ミラノ・サローネに出展して足がかりを得たのである。