2020年 10月 1日 (木)

渡辺美里、新作「ID」
「私の身分証明書は歌・声」

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新しいミュージシャンの登竜門

   彼女のアルバムは、いつの時代も新しい作家やミュージシャンの登竜門でもあった。小室哲哉、岡村靖幸、佐橋佳幸らはいずれも彼女の曲やツアーで注目、評価されてきた。

   今回のアルバムには「Ready Steady Go!」にはシアターブルックのギタリスト、タイジ、「IT'S ALL RIGHT!」にはCHABOなどのベテラン勢も参加している。彼女のツアーバンドのリーダー、奥野真哉は、ソウル・フラワー・ユニオンのキーボーディスト、Superflyの曲で知られる多保孝一、いきものがかりでおなじみの本間昭光らもプロデュースと演奏でアルバムを支えている。かつては、10代の若者たちの応援歌だったロックンロールを軸にした年輪や幅が印象的だ。

   「奥野さんは、一緒にツアーをやってきた風味が出てますよね。そこに35年やっていた意味がある。それぞれの作家やミュージシャンのロック像が一つになっている。ロック・シンガーとは言っても言わなくてもいい。それぞれの幹があって枝がある。ロックは男の子のもの、と言われていた時代からライブを重ねてきた。わざわざロックと言わなくてもカッコ良ければいいじゃん、という形になったと思います」

   アルバムの最後は、彼女の盟友であり先輩の大江千里が詞曲を書いた「すきのその先へ」で締めくくられている。

   彼が曲を書いて彼女が詞を付けた89年のシングル「すき」の続編。30年前の「君」に対しての「すき」という感情が今、どんな風に残っているのか。生き続けているものと思い出すこと。そして、今だから伝えたいこと。時を重ね、残された時間が多くないことを知ったからこそ思う「大好き」という気持ち――。

   アルバムの中にタイトルの「ID」という言葉はない。作家の多保孝一と作詞家の川村結花にデモテープを渡した時、彼らが口にした「デモテープの"ららら"の声だけで美里の曲になってる」と言われたことが発端だった。「私の身分証明は歌、声なんだと再認識した」という意味がある。

   8月31日の栃木県教育会館から「35th Anniversary Live Love life Sweet Emotion Tour 2019~2020」がスタート。「身分証明書は歌」。新しい「ID」を携えて、来年の35周年に向けての新しい旅が幕を開ける。

(タケ)

タケ×モリ プロフィール

タケは田家秀樹(たけ・ひでき)。音楽評論家、ノンフィクション作家。「ステージを観てないアーティストの評論はしない」を原則とし、40年以上、J-POPシーンを取材し続けている。69年、タウン誌のはしり「新宿プレイマップ」(新都心新宿PR委員会)創刊に参画。「セイ!ヤング」(文化放送)などの音楽番組、若者番組の放送作家、若者雑誌編集長を経て現職。著書に「読むJ-POP・1945~2004」(朝日文庫)などアーテイスト関連、音楽史など多数。「FM NACK5」「FM COCOLO」「TOKYO FM」などで音楽番組パーソナリテイ。放送作家としては「イムジン河2001」(NACK5)で民間放送連盟賞最優秀賞受賞、受賞作多数。ホームページは、http://takehideki.jimdo.com
モリは友人で同じくJ-POPに詳しい。

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