2024年 3月 29日 (金)

冬の地震は二次被害が怖い 生き埋めで凍死、寒冷地の長期停電は死活問題

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   山梨県と和歌山県、本州の東と西で同じ日に最大震度5弱の地震が発生した。2021年12月3日午前、山梨の地震の震源地は富士五湖だ。ツイッターには朝から、地震の被害だけでなく「富士山の火山活動」まで不安視する投稿が殺到した。

   日本はいつでも地震の脅威にさらされている。近年に発生した巨大地震、阪神・淡路大震災と東日本大震災の発生日はそれぞれ、1995年1月17日、2011年3月11日と寒い時期だ。終戦前後に発生した、数千人規模の被害を出したとされるマグニチュード(M)6~7台の大きな地震も12月、1月に集中している。

  • 冬場の地震は「二次被害」が怖い
    冬場の地震は「二次被害」が怖い
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火災のリスクに用心

   生物多様性センター(環境省 自然環境局)の公式サイトから見られる「中央防災会議『災害教訓の継承に関する専門調査会』編,2011『災害史に学ぶ 海溝型地震・津波編(案)』」によると、以下の通りだ。

1944年12月7日:東南海地震(M7.9)
1945年1月13日:三河地震(M6.8)
1946年12月21日:南海地震(M7.9)
1948年6月28日:福井地震(M7.1)
1949年12月26日:今市地震(M6.2/M6.4)

   もちろん、関東大震災(1923年9月1日)、熊本地震(2016年4月14日)のように、寒い時期以外に起きた例もある。

   ただ、冬場の大地震は積雪によって救助活動が困難になったり、停電によって暖房設備が使えなくなったりと、深刻な二次災害のリスクがある。寒冷地で長期間暖房が止まれば、命にかかわる。

   NHK高松放送局「防災インタビュー」によると「国の中央防災会議や県の地震津波被害想定では、季節は『冬』、時間帯は、『夕方』や『深夜』を被害が最大となるケースとして挙げている」。寒さの対応のために避難が遅れたり、火を取り扱う機会も多いことから、同時に多くの火災が発生したりするためだ。1月に起きた阪神・淡路大震災でも、発生後に少なくとも285件の火災があったと内閣府が発表している。

   香川県が公表している地震津波被害想定では、南海トラフで最大クラスの地震が冬の深夜に起きた場合、最大で死者6200人、負傷者は1万9000人。避難者は約20万人にも上るとみている。

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