大迫勇也ではなく柴崎岳 森保一監督が求めた「経験」に違いが

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【連載】サッカー・カタールW杯 森保ジャパン勝負の1年

   メディアやファンから当落線上と評されていた柴崎岳が日本代表メンバーに選出され、ほぼ当確と見られていた大迫勇也が選出漏れ。その差は、記者からの質問を受けた森保一監督の返答に表れていたように思う。

「大迫選手と原口(元気)選手が外れたことで、前回大会の経験者が少なくなっている。特に攻撃陣には一人もW杯経験者がいない。そこは、ミーティングでの議論になりましたか」

   記者からの質問途中に森保監督は表情を緩め、質問後に一呼吸置いてから話し始めた。

  • 大迫勇也選手のカタールW杯代表メンバー入りは、かなわなかった(写真:アフロ)
    大迫勇也選手のカタールW杯代表メンバー入りは、かなわなかった(写真:アフロ)
  • 会見中、森保監督は硬い表情を見せることが少なくなかった(J-CASTトレンド撮影)
    会見中、森保監督は硬い表情を見せることが少なくなかった(J-CASTトレンド撮影)
  • 大迫勇也選手のカタールW杯代表メンバー入りは、かなわなかった(写真:アフロ)
  • 会見中、森保監督は硬い表情を見せることが少なくなかった(J-CASTトレンド撮影)

「本当に、そこは議論になりました」

「おっしゃる通りです。我々のスタッフミーティングの場を見て頂いているような、見られているような質問でありますけど」

   含み笑いを見せた森保監督。「本当に、そこは議論になりました」と実情を明かした。

「選ぶ時にW杯経験者がいなくなるところは、(発表した)メンバーを見た時に我々も考えるポイントの一つとして話し合いました」
「経験者の経験は非常に大切ですけど、経験のない選手たちのW杯で成功したいという野心をもって戦ってくれるエネルギーを期待して、メンバー選考に至りました」

   アジア最終予選は、「本大会の出場権を獲得するというミッションを、確実にやり遂げられる固いメンバー選考」だった。そこでは経験が必要になり、間違いなく計算できる大迫や原口が選出され、実際に活躍した。

   一方で、筆者が久保竜彦氏を取材した際、大迫についてこんな指摘をしていた。「(けがもあるだろうけど)最後のところの爆発の力が無くなってきた。やっぱり、31歳くらいになると(自分含め多くのFWは)パワーやキレが無くなってくる」。アジア最終予選とは違う局面が待っているカタールW杯での活躍には、懐疑的な声が挙がっていた。田中マルクス闘莉王氏も自身のYoutubeで現在の大迫の状態を嘆き、代わりには鎌田大地が良いのではと提言している。

   久保氏や闘莉王氏が感じていたことは、当然、日本代表スタッフも議論したはず。それが森保監督の挙げた「野心」「エネルギー」という言葉に繋がり、大迫ではなく、現在コンディションの良い鎌田や上田綺世への期待になったのだと思う。

石井紘人(いしい・はやと)
ラジオやテレビでスポーツ解説を行う。主に運動生理学の批評を専門とする。著書に『足指をまげるだけで腰痛は治る』(ぴあ)『足ゆび力』(ガイドワークス)など。『TokyoNHK2020』サイトでも一年間に渡り、パラリンピックスポーツの取材を行い、「将棋をスポーツ化した競技『ボッチャ』」などを寄稿。 株式会社ダブルインフィニティ代表取締役でもあり、JFA協力、Jリーグと制作したDVD『審判』、日本サッカー名シーン&ゴール集『Jリーグメモリーズ&アーカイブス』の版元。現在『レフェリー』の販売中。

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