2018年 7月 20日 (金)

「ブラック・スネーク・モーン」
黒く太い鎖に縛られた「白い肌」がセクシー

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   タイトルの「ブラック・スネーク・モーン」は「黒蛇のうめき(不満)」と凄い。主演は「パルプ・フィクション」でアカデミー賞候補になった名優サミュエル・L・ジャクソン。「スネーク・フライト」のように、また蛇がうじゃうじゃ出てくるかと思ったら、女を縛る鎖が蛇を抽象的に意味してるんだな。

(c)2005 EASY THERE TIGER All rights reserved
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   相手役の白人娘はクリスティーナ・リッチ。「アダムス・ファミリー」のあの不気味な女の子ウェンズデーのリッチだ。当時10歳だった少女は熟れきった27歳。ダークブロンドのヘアーで細身の身体に乳房がたわわに揺れる。パンティと丈の短いTシャツだけでほぼ全編を通す。白人でも更に白い肌のリッチと、ジャクソンの黒人でも特に黒い肌の二人の白黒対照が目をひき、みだらな感じを醸し出す。

   アメリカ南部テキサス州の田舎町、妻は弟と不倫をして家を出て行き、荒れるラザラス(ジャクソン)。一方、子供の頃、義父に犯されたトラウマから性的に乱れ、男と見れば「木でも抱きつく」レイ(リッチ)。クスリと酒と乱交の果て、男との諍いで殴打され、近くの道に放置されたレイをラザラスが見つけ、家に入れて看護する。フラフラの状態で逃げ出そうとし、悪態をつくレイの心の病が癒えるまでラザラスは彼女を太い鎖で繋ぎとめる。半裸のレイをぐるりと縛る黒い太い鎖はクロ蛇に似て不気味だが、白い肌との対比に性的興奮を覚える。

   しかし初老のラザラスは信仰深い男、親友の牧師と相談しながら彼女の更生に腐心する。かつてミュージシャンだったラザラスは、レイにブルースを唄って聞かせる。ジャクソンの歌とギターは素人ではない。リッチも一曲ブルースを歌うが上手いものだ。ラザラスが久しぶりにステージで唄い、レイが黒人たちに混じって踊り狂う場面も白黒のコントラストが鮮やかだ。ハリウッドの役者は「ウォーク・ザ・ライン」のホアキン・フェニックスやリース・ウィザースプーン、「オペラ座の怪人」のジェラルド・バトラーといい、歌手で食べていけるだけの歌唱力を持っている。

   主人公たちに加え、レイの恋人ロニー(J・ティンバーレイク)も神経が病んでおり、登場人物総てがなんらかのトラウマを抱いている。「ハッスル&フロウ」のクレイグ・ブリュワー監督・脚本の映画自体は、それほど優れた出来栄えでは無いが、俳優たちの演技の上手さと黒と白の色の織り成すセクシーで怪しげな雰囲気に魅かれて楽しむことが出来る。

恵介
ブラック・スネーク・モーン(BLACK SNAKE MOAN)
2007年アメリカ映画、UIP配給、1時間55分
監督・脚本:クレイグ・ブリュワー
出演:サミュエル・L・ジャクソン / クリスティーナ・リッチ / ジャスティン・ティンバーレイク
公式サイト:http://www.blacksnake.jp/
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