「その判決おかしくない?」 スパモニ、新企画で突っ込む

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   これはスパモニにしかできないかも。赤江珠緒が「テレビでは判決を無批判に伝えることが多かったのですが」と前置きして、新シリーズを打ち出した。題して「前略 裁判長 異議あり」。このところ、一般の常識からは首を傾げる判決が多いことからだと。

どうして争点にならないの

   初回のこの日取り上げたのは、17年前に起こった「浜松幼児殺害事件」。犯人とされ7年の刑に服したあと、無実を訴え再審を求めている河合利彦さん(49)に、東京高裁はきのう(1月21日)、請求を棄却した。そこで、「裁判長 異議あり」というわけだ。

   事件は、1991年8月23日朝、「5歳の子が死んだ」という母親の通報から始まった。死因は溺死。浴槽につけられたものだった。前夜から家にいたのは、母親と8歳の女児、河合さんだけ。河合さんは、母親の証言などから逮捕された。

   河合さんによると、午前3時すぎには新聞配達のために家を出ており、そのとき「男の子は生きていた」のだが、取り調べで「母親を逮捕するぞ」といわれ、彼女をかばうために、警官の作った供述調書に沿って「ウソの自供」をしたとしている。

   ところがその後、母親が罪を河合さんに着せようとしていることがわかり、公判では否認に転じたが認められず、最高裁までいって7年の刑が確定し、服役した。

   この間に弁護側が求めた証拠の開示で、実は母親が「折檻のためにお風呂場へいって、両足をつかんで湯船につけちゃったと思う」といっているテープがあることがわかったのだが、検察・警察はこれをとりあげていない。しかも、取り調べにあたった警察官と母親が後に交際していたというひどい話。番組の取材に警察官は「起訴後だからいいじゃないか」といっている。

   これでなぜ、東京高裁は再審請求を棄却したのか。ポイントは男の子の死亡推定時刻。検察側は午後9時から午前4時。弁護側は午前4時から6時(河合さんは不在)としたのだが、高裁は「鑑定に不合理な数値が含まれている」として認めず。が、一方で「警察が測定値(男の子の体温など)を読み違える可能性も否定できない」とも述べている。

   ん? 疑わしきは、だれの利益にするんだっけ?

   赤江は、「母親の自供テープの存在がどうして争点にならないの」と当然の疑問。

   若一光司は、「鳥越(俊太郎)さんのザ・スクープでも見たけれど、はじめから結論ありきで動いていた事件だ」

   大沢孝征は、「前の東京高裁は、女性の供述も容れて結論を出していたと思うんだが・・・」「どっこいどっこいといって、片方が信用できないと、もう片方が、という難しい判断になる」と、煮え切らない。専門家ゆえの慎重さなのか。

   赤江は、「事件そのものは時効ですよね」

   レポートした高村智庸も「犯人が明らかになっても罪人はでない。が、河合さんは自分のために闘っている」と。

   大沢は、「疑わしきは罰せずの原則は、再審でもあるはずだが」と、やっぱりいつもの切れなし。

   弁護団は、24日までに同高裁に異議を申し立てるという。が、この日の新聞はどこもこれに触れず。わずかにネットで短行記事がせいぜい。あらためて、この新企画に意味アリの感。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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