2024年 5月 5日 (日)

パラリンピック見る目が変わる 義足アスリートのすごい挑戦

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車いすバスケ大学選手権 9割は健常者

   しかし、陸連の疑念とは別に、こうした進歩は身障者スポーツの未来を開くものになっている。例として、ヨーロッパでの車いすバスケット選手権が紹介された。車いすの激しいぶつかり合いが、観客を熱狂させている。それはもう、バスケットとは別物だ。

   イタリアでは、プロリーグがあって、選手300人、年収1000万円クラスもいるという。スポンサーシップによる運営だが、スポンサーになった企業の業績があがったとかで、スカウトまでがいた。驚いたことに、日本人選手が1人いた。

   アテネの代表だった安直樹(30)で、昨シーズンから2部リーグに在籍。「いつか日本でもプロチームを作りたい」といっていた。

   もっと重要なのは、こうした動きが、健常者と身障者の垣根をも越えつつあることだ。

   高橋は「身障者スポーツは特別なものだと思ってきた。そうではなくて、ルールを工夫することで、体格、体力、年齢、性別などを超えて一緒に楽しめるもの。身障者のためのではなくて、一緒に楽しめるようになる」という。

   いま、大学では車いすバスケの選手権があるそうだ。9割が健常者だという。知らないところで、静かに変化が進んでいる。パラリンピックを見る目も変えた方がいい。オスカーの決勝は16日だそうだ。

                                        

ヤンヤン

   <メモ:オスカー・ピストリウスの挑戦>

ドイツの研究者は、直線のトップスピードでのオスカーは、「健常者より効率的に力を使っている」と指摘した。健常者の場合は足首で力が吸収され、蹴る力の60%が推進力になるが、足首のないオスカーは90%にもなるというのだ。「ひざや股関節の動きも少なくて有利」とも。 オスカーは、「直線だけでなく、競技全体で判断してほしい」と訴えた。ふくらはぎがないために、スタートでの加速が弱く、また足首で踏ん張れないためにカーブでもスピードは出せないからだ。  アメリカの研究者はレース全体のエネルギーを計測。「記録は、オスカーさんのひざから上の身体能力の結果で、義足によるものではない」と判断した。  これについて高橋明は「距離が長くなると記録が健常者に近くなる。ふくらはぎがないために乳酸がたまらないのではないか。このあたりが課題でしょうね」という。

   *NHKクローズアップ現代(2008年9月3日放送)

文   ヤンヤン
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