国谷キャスターの目が潤んだ! 「小児がん」親子の苦悩と実態
2008.12.03 19:26
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専門医と情報の集約拠点を
病院で娘の余命が二か月と診断され、母親は娘の命を救うため、知的障害をおこしかねない強い放射線治療と抗がん剤治療を受け入れざるをえなかった。ところが、その2年後、小児脳腫瘍の専門家が詳しい検査をしたところ、子供の腫瘍は当時の診断とはまったく別のもので、それほど悪性でないとわかったというのだ。
「今まで受けた激しい治療の副作用を思うと体が震えてきました」「正しい診断がされていれば、この子の将来も大きく変わっていたかもしれない」(母親の手記)
いま少女は治療の後遺症に悩まされ、学校の勉強についていけないという。「宿題やってるときも、みんなできることが、なんでわたしだけできないって泣くんです。それを見てると、あれだけ放射線受けなくてもよかったのに――普通に治療を受けていたら、ここまでじゃなかったのかなって、悔しい思いがします」。泣きながら、震えながら、母親は話した。
小児脳腫瘍の子供を持つ親たちは、全国に数か所の専門医と情報の集約拠点を置いてほしいという――この病気の「重さ」にくらべれば――じつにささやかな願いを訴えているという。
「小児脳腫瘍の実態と家族の方々の切実な思いをお伝えして参りました」と番組の締めくくりに国谷キャスター。このときには「切実な」という言葉や、冒頭の目の水分度もじつに腑に落ちるものとなっていた。
ボンド柳生
*NHKクローズアップ現代(2008年12月2日放送)