非都市部のコンビニ24時間「やめたい」 「温暖化防止」ではないその理由
2008.12.12 16:24
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軽井沢や呉「23時まで」
チェーン店のオーナーの中には、24時間営業をやめたい人がかなりいる。都心部は別として、大半の店では、深夜の売り上げがアルバイト代に追いつかないのが実情だからだ。しかし、本部との契約(最長15年間は24時間を続ける)でこれができない。
あるオーナーは、深夜1人で店に立つ。アルバイトを雇うとそれだけ赤字になるからだ。昼間は奥さんが店に出ているから、夫婦はすれ違い。「1分1秒も閉店できないから、家庭は崩壊状態」という。まさにコンビニ残酷物語。
一部のオーナーたちは、系列を超えて「24時間を見直してくれ」と本部に訴える。しかし、各本部は「売り上げが減少する」の一点張りだ。本当にそうか。
軽井沢では、32年前からコンビニの営業は朝6時から23時までを続けている。自治体が地域の特性から決めた。利用者もすっかりそれに慣れている。広島・呉市にも2年前、23時終業の店ができた。市の申し入れによるものだ。
藤田教授は、「このままだと、やがてオーナーのなり手がなくなる。24時間が当たり前になっているのが問題だ」と懸念する。国谷裕子も、「軽井沢、呉で成り立っているのだから……」といった。
便利さの追求が、進歩の原動力だった時代はもういい、というべきか。
ヤンヤン
*NHKクローズアップ現代(2008年12月11日放送)