ノート型PC激安路線 「日本メーカーなぜやらない?」
2009.02.06 13:46
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発想の独自性が勝負
当然出てくる疑問は「日本でもできるのに、何故やらないのですか?」(国谷キャスター)。これにアスキー総合研究所の遠藤諭所長は次のように答えた。
「今はハイテクのパソコンで音楽を聴いたり、映画を見たり大衆化してきた。その反面、シンプルなもの、安いものが求められるようになった。そのショックが増幅しているうえ、メーカーにしてみれば、10万円、20万円の製品を作って来て、その市場を壊すわけにはいかないという事情がある」
では、高品質・高機能を売り物にしてきた日本のメーカーは、どう反応しているのか。
大手パソコンメーカーの富士通は高品質・高機能へのこだわりと低価格商品を追いかけるべきかのはざまの中で、いまだ答えは出ていない。「1年で壊れるのでは(高品質できた)富士通のプライドが許さない」(技術担当者)という。
しかし、これまでの路線でグローバル競争に勝てるのか?
国谷の「今後どうしたらいいのでしょうか?」に遠藤所長の答えは……
「どういうメーカーの収益、売り上げが伸びているかというと、映画や音楽の配信サービスを取り込めるアップルの『iPod』、アメリカのビジネスマンたちが使っているブラックベリーの『スマートフォン』。今後は、製品自体の高機能性というより、独自性を出した発想が勝負になると思う」
パソコンに限らず携帯電話もそうだが、日本人ユーザー、日本市場を視野に置いた発想だけでは、もはや生き残れない。独自性のある、『世界標準』の発想が求められているのだろう。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2009年2月4日放送)