進まぬ緊急保証の背景 マスコミの「手のひら返し」批判の恐怖
2009.04.21 15:55
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M&Aは成長分野
こうしたダークな流れの中、後半の「攻めの融資を行っている現場」(国谷裕子キャスター)はやや明るさを感じさせる。舞台は静岡・浜松。売上げが6割減少した自動車部品メーカーの社長に、長年、資金を貸してきた信用金庫はある提案をする。金型製作に高い技術を持つ従業員8人の町工場を買い取らないかというのだ。メーカーはこれまで金型を外注し、年間2億円を支出してきた。技術を誇る町工場の方も後継者問題を抱えていた。両者の弱点を補い合うM&Aのススメである。信金もまた県内で中小企業の倒産が相次ぎ、安定した貸し出し先を確保することが課題だった。信金の理事長は「M&A事業は成長分野であり、それに取り組んで行けば地域の衰退を食い止める方策になる」と述べる。
山口教授は「事業創造のお手伝いをし、結果として貸し出し先も増える、そういう方向性を金融機関も真剣に追求してほしい。まだまだ勉強不足のところが多い」と指摘する。そして、国が省庁間で連携するなどして事業創造のモデルプランを示す必要性に触れた。
地方(民間)と国が協力して当たれば難問の解決も可能だと思われるが、なかなか思い通りに運ばないのがこの国の現実で、またもや、暗い気持ちにかられた。
アレマ
* NHKクローズアップ現代(2009年4月20日放送)