2024年 4月 30日 (火)

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小沢辞任の「秘策」とは

   ゴールデンウイーク中も毎週出し続けたのは朝日だったが、先週号の「続・検察の劣化 徹底検証「『西松建設事件』とマスコミ報道 貝になってしまった『法の番人』たち ジャーナリスト松田光世」「あえて言う『いま小沢が辞めたら民主主義の敗北だ』ジャーナリスト 高野孟」がよかった。朝日本紙ではできない鋭い検察批判を繰り広げ、読む者を納得させてくれた。

   このところ、雑誌を中心に高まってきている司法批判を頼みとして、このまま居座るのかと思われていた小沢一郎民主党代表が、突然辞任。なぜいまなのだろうと疑心暗鬼の中、これは小沢が熟考した末の『秘策』だったと、ジャーナリスト上杉隆氏は文春で書いている。「このタイミングでの辞任で、政府・与党は、予算案を武器にした国会運営をすることができなくなってしまったのである」。ベテランの自民党議員たちは「敵ながらさすがだ。会見の内容といい、タイミングといい、総選挙に向けて、よく練られている」と評価しているというのだ。

   後継代表に鳩山を据え、影の代表として意のままに民主党を動かすのか、岡田が、小沢の鼻っ柱を押さえて、世襲禁止、企業献金廃止、司法を含めた官僚制度の抜本的改革を旗印に、自民党と真っ向から勝負を挑むことができるのか。どちらにしても問われているのは、近々行われる総選挙での、われわれ国民の「良識」であることは間違いない。

   今週の他の注目記事をあげておく。朝日「谷内正太郎・政府代表が語る『核再持ち込みの密約はあった』」。沖縄返還から38年。前外務省事務次官だった谷内氏が、ニクソン・佐藤栄作の間に「密約あり」と初めて語ったことは、もっと評価されていい。

   愛知県・蟹江で起きた一家3人死傷事件の闇は、どこでも扱っているが、文春が詳しい。だが、読めば読むほど不可解な事件である。警察の初動捜査のミスや、生き残ったがために犯人ではないかと疑われる3男。世田谷一家殺人事件を思い起こさせる陰惨な事件は、どう解決するのか。

   豚インフルエンザが猛威をふるう中、日本特有の「イジメ」が続発している。文春によれば、国内初感染かと疑われた高校生が通う学校のHPには、1日約1130万件のアクセスがあり、「入院した生徒は被害者なのに、菌を運んできた加害者的な扱いで報じられ、学校にも心ない苦情の電話が相次ぎました」と、校長が語っている。

   感染が明らかになった大阪府の府立高校にも、「責任とれるんか!」と誹謗中傷電話がかかっているという。今のところは、それほど大騒ぎすることはないのに、パフォーマンス大好きの桝添厚労相1人が、日本人みんな救ってやれるのはオレだとばかりに、後手後手に回る水際作戦などで1人はしゃいでいるようだ。本当に深刻なウイルスが発生するのは、これからだという。いまから日本中がパニックになっていては、肝心の時にどうなるのか。心配である。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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