「自衛隊」海外での武器使用 ソマリア沖の先に見えるもの
2009.07.03 16:06
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<テレビウォッチ>自衛隊も「チェンジ」の時が来たのか。その第1歩になるかもしれない海上自衛隊の護衛艦2隻が、ソマリア沖で海賊対策に当たるため7月6日、日本の基地を出港する。
海賊対処法施行で一変
3月から任務についている第1陣と交代する『あさぎり』と『はるさめ』の2護衛艦だ。この部隊は、7月24日施行となる『海賊対処法』に基づき、警告を無視した海賊船に直接射撃ができるようになった。
もし武器が使用されれば自衛隊では初めてのケースとなる。それだけでなく今後の自衛隊の在り方を大きく変える可能性を秘めており、その意味でソマリア沖で活動中の第1陣とはガラリ性質を異にする。
第1陣の部隊は、武器は使わない。これまでも弾の代わりに、大音響を発生させる特殊な装置、音で不審船を追い払ってきた。外国海軍と海賊船との間では銃撃戦となるケースもあった。
海賊対処法では、これまで認められなかった外国船にも護衛対象を拡大、海賊船の船体射撃も容認しており、武器使用の相手と直接向き合うことになる。
第2陣は武器使用によるケガ人を想定し、医療チームとして医官、看護師、救急救命士、放射線技師、臨床検査技師など合計10人に増やしている。
一方、隊員も相手船体に命中させずに目標近くに銃弾を撃ち込む警告射撃を重視し、訓練を行ってきた。