2024年 4月 29日 (月)

「がん」子供に告知すべき? ショックと疎外感のはざまで

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

日米文化の違い?

   アメリカでは、子どもにも告知するのが前提だ。テキサス州の病院で子どものケアを担当するマーサ・アッシェンブレナーは、自身がんにかかったとき、この種のマニュアルがないことに驚いた。

   そこで5年前、「3つのC」と呼ばれる独自のマニュアルを作った。がん(Canser)と知らせる、うつる(Catchy)ものではない、子どものせい(Caused)ではない。がんという病名を伝えることが重要だという。「子どもはショックを受けるが、しっかりケアすれば大丈夫。やがて子どもが直接聞くようになる」

   日本でもこれにならって、医療関係者の集まり「ホープツリー」がいまマニュアルづくりをしている。しかしその議論では、「無理にいうべきではない」「日本の文化ではまだ……」といった声がいぜん強い。「2、3年はかかるのではないか」という。

   明智は、「アメリカは告知の考え方が違う。またサポートが手厚い。子どもでも独立した人格とみなす文化の違いもある」という。アメリカでは、マーサのような専門家が1500人もいる。「専門職を育てることが重要だ」と。

   聞いていて、本当に文化なのかと思った。血肉を分けた分身だからこそ、親として伝える責任があるのではないのかと。さらに、膵臓がんの専門医の言葉も思い出した。「ずっとウソをつき続けると、やがてつじつまが合わなくなってくるんだ」

ヤンヤン

   *NHKクローズアップ現代(2009年7月27日放送)

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中