武士系ヒロイン 自然な演技がかわいい(サムライプリンセス 外道姫)

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(C)2009「サムライプリンセス 外道姫」製作委員会
(C)2009「サムライプリンセス 外道姫」製作委員会

   <サムライプリンセス 外道姫>渋谷Nシアターのみでの公開映画。制作費1000万、撮影はたったの5日間という小規模な作品。監督は「ウルトラマン エックス」のスタッフで、誰でもわかるテンポのいい話が広がる。

   噴出する血も作り物だとすぐわかる。しかし濡れ場があるため、あっち方面の演出で大人向き。登場人物のほとんどが着物を羽織っているが、現実の日本ではなく、パラレルワールド的な要素がある。夜中に渋谷にいて、お姉ちゃんのチャンバラと特撮が好きな人は1度見てみては。

   時は昔、世にはびこる危険な肉体改造と魂の倫理に反する「からくり禁止法」を御上は命じた。しかしその法に反し、武装改造した身体で残虐行為を繰り返す者がいた、赤龍と胡蝶の夫婦だ。狂楽という人形師に改造を受け、夫婦は11人の旅芸人を嬲り殺そうとした。しかしそのなかで生き延びたひとりの少女が、狂楽に再生され外道姫となる。狂楽はバラバラにされた11人の死体からパーツを組み上げ、死んだ肉体に魂を封じ込めた。外道姫の身体は機械化し、夫婦に向けて復讐の行動に出る。しかしそこには矛盾があった。なぜならその復讐の行為自体を一番楽しみにしていたのは狂楽だったからだ。

   露出とチャンバラが始終繰り返すわかりやすい映画だが、狂楽という人形師が悪役という設定はそれなりに奥深い。生まれ変わった外道姫も「私はただの醜い人形だ」と語るシーンもあり、一見かわいい姿をしているが、実はボロボロの肉体をしており痛々しい。体温を感じることなく、機械として生きることしか出来ない。しかし夢の中では傷一つない無垢な身体で彼女と運命を共にする月光とぬくもりを求める場面もある。外道姫の性格はしゃべり方が尊大で「どうした」「~だぞ」「わかったか」と男言葉を標準とするが、性格は初心で中身にギャップのある武士系ヒロインだ。希志あいのの自然な演技がかわいい。

   しかし、キャラクターはいいが話をうまくまとめようとしすぎて、ラストの場面で退屈になってしまう。外道姫のとる、人形としてのけじめのつけ方がいまいち。結末が作り手の自己満足に見える。

ユウ・ミサト

オススメ度:☆☆☆

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日本ジャーナリスト専門学校
通称ジャナ専。東京都豊島区高田にあるマスコミの専門学校。1974年の開校以来、マスコミ各界へ多くの人材を供給し続けている。

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