美少女キャラが変身させたもの 町おこしと「その後」
2009.12.03 18:13
0
反対の声を説得
ところが町では、伝統と美少女を結びつけるのはおかしいという反発の声が噴出する。
こうした反発の声に一部の人が立ちあがった。「地域資源に新しいインパクトのある付加価値を組み合わせることでビジネスチャンスは拡大する」と反対者たちを説得してくれたのだ。
一時は困惑した山内もいまでは「美少女イラストが地域に根付き始めたのを実感している」という。
番組には、映画『殯の森』でカンヌ国際映画祭のグランプリ(審査員特別大賞)を受賞した映画作家で、自身も奈良の町おこしを手伝っているという河瀨直美が生出演した。
キャスターの国谷裕子の「このストーリーをどうご覧になりました?」に、河瀨は次のように……
「地方の人たちは無いものねだりしている。町のあるものを探し、それを繋げたら何ができるか。それができればいい。ただ、最初はパッと打ち上がった花火。必ず落ちてくる時がある。その時こそ頑張ってほしい。これからは『継続』がテーマになっていくのでしょう」
確かに、いつまでも美少女キャラクターと茅葺き屋根の民家のイラストではもつまい。『美人』はすぐ飽きるという話もある。
さらにインパクトある付加価値を加え、この人気をどう継続させるか。若者たちに背負わされた課題はかなり重そうだ。
モンブラン
* NHKクローズアップ現代(2009年12月2日放送)