2024年 5月 3日 (金)

日本人「薄っぺら」に… 「辺境」内田樹モテモテの理由

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95歳ジャーナリストの言葉

   他では、むのたけじさんの言葉がいい。この人は、私も憧れたジャーナリストで、95歳で現役である。

   「やっと80歳の終わりごろだな、わかった。生まれるとは喜ぶため、楽しむためだと。1日生きれば1日の経験があって、それを自分で考えて生かせばいいわけで、それが前進なんですよ(中略)『死ぬときが人間てっぺん』なんだ」「人類が誕生して700万年。絨毯のように敷いてきた歴史がガバッとひっくり返って前半が終わった。(中略)歴史の前半で『こういうことをやっちゃダメ』というサンプルを山のように残してきたけど、『こういう風にやったほうがいい』というのはない。人類の後半はしばらく、それをつくっていく時代でしょ。根本に置くのは、人間の常識。盗まない、だまさない、殺さない、心を傷つけない。守るべきことはこれくらいですよ」(「週刊朝日」の「95歳現役ジャーナリスト むのたけじさん新春メッセージ『死ぬときが人間てっぺんなんだ』」より)。まだまだ私なんぞは洟垂れ小僧だ。

   以前は新年号というと、今年1年を予測するという企画が、各誌に載っていたものだ。昨今は変化が激しく、明るい見通しができないためか、とんと見かけなくなったが、ニューズウィーク日本版でやっていた。めぼしいものを拾うと、「アフガニスタン増派は成功する」「中国経済がついにクラッシュ」「カストロ死去で対米関係正常化」「米自動車産業が生き返る」「失業率は9%を切って『合格』」「ダウは1万2000ドル回復へ」。アメリカにとって都合のいい予想が多いように思うが、これも、アメリカ人の「明日への期待」の表れなのだろう。

   今日の新聞に、アメリカ大手総合誌「タイム」が、1月8日に東京支局を閉鎖するとあった。アメリカのメディアも、ネットの影響などもあって経営が苦しいため、東京特派員を、香港やシンガポールへ移している。メディア王マードックは、今年、傘下のメディアをネットでも有料化すると宣言した。ニューズウィーク誌の予測でも、「NYタイムズがサイト有料化」としている。「情報はフリー」に挑戦するメディアのサバイバル戦争は、今年が正念場だ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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