2024年 5月 6日 (月)

「引退表明」朝青龍 「辞められぬ理由」押し出したもの

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「示談」の真相は?

   相撲界は、貴乃花の番狂わせ理事就任で大あわての上、朝青龍の場所中の民間人暴行騒動で、末期症状を呈しているが、朝青龍からの引退宣言で、かろうじてメンツを保った。

   新潮は、朝青龍が、事件後あの手この手でコトを穏便に済ますために奔走していた様子を逐一書いている。事件から2日後に神楽坂の焼肉店で、細木数子氏と会い、善後策を協議したようだ。1月22日か23日には、政財界のフィクサーといわれる国家武道会議の朝堂院大覚総裁にも相談し、朝堂院氏はわざわざ麻布署まで出向き、朝青龍の弁明を伝えたという。

   しかし、こうした「応急措置」も、新潮のスクープで崩れると、被害者から示談を取るのに必死になった。いきなり1000万円を提示するが、被害者側は納得せず、たにまちのパチンコ業者がカネを調達したというのだ。「その金額について1000万円だとか報じられていますが、示談書に書かれた数字は100万円です。それにプラスして相撲観戦チケットを渡すのが示談の条件。でも、それは、相撲協会に対し、被害者とスンナリ示談が成立したかのように装うためだった」と、被害者の関係者は明かしている。

   こうして、朝青龍は確実に追い詰められた。新理事になった貴乃花も、「もう朝青龍を過保護にはできない」(文春)と公言したし、騒動の最初、私が被害者だと身代わりに名乗り出て朝青龍をかばった個人マネジャーも辞めてしまった。

   新潮によれば、捜査関係者も「朝青龍からも事情を聞き、傷害容疑で書類送検になるのは確実です。実はそれに加えて、朝青龍の『示談強要』が浮上してきた。暴力団などが介入し、無理矢理示談に応じさせたのではないかという疑いで、捜査を進めている」

   進退窮まった。だが、朝青龍には、いま相撲を辞められない事情があった。「一族がモンゴルで経営する企業集団『ASAグループ』傘下の国民投資銀行が、リーマンショックで巨額損失を被り、資金繰りに窮していると聞きます。そのうえ昨夏のモンゴル政権交代の煽りで、その後銀行業務が機能不全に陥り、預金やローンについて尋ねても『停止している』と言うばかりだそうです」(文春)

   しかし、相撲協会が、朝青龍のような希代のヒールを手放したくない気持ちもわからないではない。これだけの悪役を、かつての貴花田(現・貴乃花)のような正義の使者が現れて、土俵の上にぶん投げれば、いやが上にも相撲は盛り上がる。そのときまで、何とか朝青龍を生きながらえさせたいという知恵者が、協会の中にいたのかもしれない。だが、その希代のヒールも消えるときが来た。

   なぜか少し寂しい気がする。朝青龍は記憶に残る横綱であったのは間違いない。

   新潮があの「沢尻エリカ」の近影を撮っている。エリカ様が「たかの友梨ビューティクリニック」で起死回生の「全裸CM」に挑み、芸能界復帰を目論んでいるのではないかと書いている。後藤久美子、黒谷友香、米倉涼子などを使って話題になるCMを作ってきた「たかの友梨」だけに、ありそうな話ではある。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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