2024年 5月 20日 (月)

日本のNPO 寄付「集まらない」理由

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NPOと寄付者つなぐ機関を

「ボランティアに参加したい」
「忙しくて活動には参加できないが、社会的課題ついては支援したい」

   こんな人が増えており、逆境の中でなくてはならない存在のNPO法人も多いという。なかには寄付が集まらず身銭を切って活動するNPO法人や資金不足で解散するNPO法人も少なくない。

   松原事務局長は「全NPO法人の約7割は財政問題を抱えている」と指摘する。

   寄付が集まらない背景には、どんな活動をしているのか分からない。寄付をしてもちゃんと使われているのか確認できないなどのNPO側の仕組みの問題もある。

   しかし、もっと大きな行政上の問題も。NPO法人には、国税庁がお墨付きを与える『認定NPO』と、そうでない一般のNPOがある。

   寄付の金額が多く公共性があると認められた認定NPOは寄付が集まりやすいのだが、僅か全体の0.3%。残りが一般のNPOだ。

   「何故そこまで少ないのでしょう」という国谷の疑問に、松原事務局長は次のように語った。

「認定NPO制度が脱税などに悪用されては困るというわけで認定の要件であるハードルを非常に高くしていた。申請のハードルまで辿り着けないうえ、申請できても提出書類が煩雑で、あまりにも手続きが煩雑で活動に全力投球したいと認定を返上したNPOもいます」

   権威の上にあぐらをかいた『お上意識』が『規制』ばかりを重視。角を矯めて牛をダメにする結果に。時代は変わっているのだが……

   最後に国谷が松原事務局長に「寄付をしやすくするにはどんな仕組みがいいのでしょう」と尋ねた。答えは……

「NPO法人に信頼がない。アメリカなどで行われている寄付者と各NPO法人の中間に第3者機関を設け、寄付者のニーズに合わせた、いいNPO法人を紹介することが必要です。今までは行政が主体だったが、これからは寄付者が社会を変えていけるいいチャンスと考えています」

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2010年3月31日放送)
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