検察審査会の「市民目線議決」に異論続出

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   土地取引をめぐる政治資金規正法違反事件で不起訴(嫌疑不十分)となった小沢民主党幹事長について、東京第5検察審査会が『起訴相当』の議決を行った。検察当局が再捜査し、「起訴」「不起訴」の結論を出すのは3か月後。ちょうど参院選挙の投開票日あたりで、鳩山政権が相当なダメージを被ることは間違いない。

「違和感ある」「怖い」

   検察審査会は「絶対権力者である小沢に無断で石川秘書らが資金の流れを隠蔽工作する必要も理由もない…。共謀が成立するとの認定が可能だ」「秘書に任せていたと言えば政治家本人の責任は問われなくて良いのか、『政治とカネ』の不信が高まっている状況下にもあり、市民目線からは許し難い」という理由で、小沢を起訴相当としたのだが、「『政治とカネ』の不信が高まっている…」の下りは、東京第4検察審査会で鳩山首相が『不起訴相当』となっただけに、どう違うのか疑問が残る。

情緒的

   番組ではこの審査会の議決をトップで取り上げたが、コメンテーターからは「怖い」「違和感がある」といった意見が相次いだ。

   元東京地検検事で弁護士の田中喜代重は、「(小沢と鳩山の結論の)この差はキャラクターの違いという感じを受けますね」と言う。「豪腕」と「友愛」の違いというわけか。

   ジャーナリストの鳥越俊太郎は「今回の議決を読むと、『市民目線』とか『市民感覚』とか書いてあるけど、証拠とはあまり関係なく、感情的、情緒的な判断。『絶対権力者』という言葉で、『だから知らないわけがないだろう』というのも、論理的に飛躍があり違和感がある」と疑問を投げかける。

   作家の落合恵子も「私も違和感を受ける」としながら次のような分析した。

「市民が抱く世論は、いつどこで何によって作られるのか。メディアの報道が世論を形づくる一部になって、それが市民目線と結びついたらこれちょっと怖い」

   経済アナリストの森永卓郎は「(議決は)イメージで決まっている部分がすごく多い。ふつう意見が分かれるものだが、全員一致で『起訴相当』というのはすごく気持ち悪い」

   ボールを投げ返された東京地検はどうするのか。6月には検事総長が異動になる。7月の参院選前後がヤマ場になりそうだが、新任の検事総長は「世論優先」なのか「公判優先」なのか。小沢はしばらく針のむしろか……

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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