テレビ製作現場はおばちゃんたちをナメていると痛感
求められてる大人のためのエンターテイメント
基本的にテレビ番組は「サルでもわかる」ように大衆向けに作られる。とくに中高年女性はメイン視聴者層であり、番組制作においても、彼女たちに飽きてもらわないよう心がけている。だが、制作側のおばちゃんイメージは「ミーハー」「ヒマ」「今でも情報源の大半はテレビが占める」「政治経済に疎い」「ゴシップ好き」「のんき」で、つまりバカにしているというワケ。だって、とかく自分たちがメジャー、世の中に影響力を与える側だと思い込んだ自己中心的体質が制作陣にはありますから・・・
おばちゃん達にはとてもじゃないけど言えないような、テレビ制作側の意識。久々におばちゃんたちに囲まれて共同生活を送ったことで、これじゃぁ、ちっとも彼女達のかゆいところに手が届くような番組が作れていないと改めて実感した。彼女達が求めているものは、もっと知的好奇心が高い、大人のためのエンタテインメント。視覚情報処理ばかりに頼っているいま、改めて想像力と集中力が必要とされる朗読や演奏会、トークイベントなどはうってつけだったのかもしれない。やはり中高年が大半を占めた観客のみなさんが目をつぶって聞いている姿、演奏や朗読で涙を流している方などを見ると、大人たちに向けたエンタテインメントの在り方は何かと考えてしまう。
生で観客の反応を見ることができたおかげで、受け手の思いを垣間見たような気がした。しかし、テレビでは相手の反応がリアルタイムでわかるのは一部のネット書き込みのみ。これでは制作側と視聴者のズレ感覚はなかなか埋まらない。おばちゃんたちまでテレビ離れなんてことになったら、これまた大変だ~。
モジョっこ