「普天間の迷走」鳩山すべて計算ずく―ポストの深読みホントか
野中広務「民主分裂・リベラル派政権がいい」
現代では、野中広務氏が立花隆氏と対談をしている。その中で、政権交代は必要だったとしながらも、「あのまま自民党政権が続いていたら、国がおかしくなっていたでしょう。しかし、新しい政権が、小沢さんの権力だけが突出したこれほど哀れな政権になるとは思っていませんでした」と言い、その上で、「小沢さんの身の処し方がどうなるかで、政変が起きるのかどうか。民主党が割れて、リベラル派が多数を占めて政権に着くような状況ができればベストだと、私は思うんですがね」と述べている。
参議院選前に鳩山・小沢辞任があるのか。反小沢派が動き、政変は起こるのか。剛腕小沢は最後の賭け、衆参ダブル選挙に打って出るのか。永田町三国志はこれからが本番のようだ。
最後にちょっと気になる情報を書いておきたい。「紙の爆弾」(鹿砦社)の6月号「ダイヤモンド社が怯えた『出版タブー』の真相」がそれだ。「紙の爆弾」によれば、4月6日発売の『週刊ダイヤモンド』が「電子書籍と出版界」という60ページもの特集を組んでいたのに、直前に上からストップがかかり、中止になったという。
その理由は、出版界のシステムについて触れるときは、取次会社をはじめとした流通機構の決定的な影響力について書かざるをえないが、それゆえ、取次会社の機嫌を損ねては社の存亡の危機にかかわると上層部が判断し、見送ったのではないかという見方があるというのだ。
田中久夫編集長から編集部員に宛てたメールでは、第1章の「凍える出版社」で14年連続で減収を続ける講談社の経営難を取り上げるはずだったが、講談社は、先日発足した「日本電子書籍出版社協会」(電書協)の幹事社になる可能性があり、講談社のことを書けば、電書協から村八分にされかねないリスクがあるため、経営判断したと明記されていたという。
今年は電子書籍元年といわれる。しかし、日本の出版界がこれに対応するためには、出版界の構造改革と再販制度の見直しが絶対条件である。出版不況になればなるほど新刊書の点数が増える悪循環を断ち切り、電子書籍への対応を迅速に行わなければ、日本はこの分野でも「ガラパゴス化」していくことになる。