新興市場「現地化」で生き残れ―日本企業の新しい人材採用
2010.11.19 17:44
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そこにしかないニーズ
さまざまな形で国際化に向けて急旋回する日本企業だが、キャスターの国谷弘子が企業の慌てぶりが多少心配なのか、「新興国ビジネスを展開するために一気に国際化している様相ですね」と聞く。一條教授が次のように解説した。
「いま特徴的なのは新興国のボリュームゾーンへの挑戦。これまで日本企業は、高機能、高品質を武器にプレミアム市場をフォーカスしてきたから、どうしても割高にならざるを得なかった。もっと大きなボリュームゾーンの存在に気付き、今までの戦略が間違いだと気付いた。
ところが、ボリュームゾーンでは今までのやり方は通用しない。そのためには現地でしかわからないニーズ、その市場にあった安いモノづくりの方法が必要で、これは現地の人しかわからない」
さらに、国谷は「そのためにはどのような仕組みの変革が求められているのか」と聞く。一條教授があげたのは3つ。一つは社員によくわからない意思決定のプロセスの透明性。二つ目は人間関係の悪化を懸念しがちな意見の対立を怖がらないこと。三つ目はそうしたことを含めて文化を変えていくことだという。
モンブラン
*クローズアップ現代(2010年11月17日(水)放送「『新興国人材』日本企業は変わるか」)