2024年 5月 3日 (金)

「国際離婚」子ども連れ帰る日本人妻―欧米で犯罪扱い

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ハーグ条約加盟迫るフランス・アメリカ

   外国で訴訟を起こされ途方に暮れる元日本人妻の苦衷は十分理解できるが、外国ではそうした心情はあまり斟酌されないようだ。

   先週、フランスの議会・上院はフランス人男性と結婚した日本人女性が、離婚する際に無断で子供を連れて帰国する事件が相次いでいるとして、日本政府にハーグ条約への加盟を求める決議を採択した。米国からも条約加盟を求める圧力がかかっている。新聞報道によると、キャンベル米国務次官補は2日(2011年2月)の記者会見で、日米間の国際結婚で日本人の親が子供を連れ去る事件が多発し、「非常に懸念すべき事態になっている。米議会も懸念している」と述べ、ハーグ条約への加盟を求めた。

   このように、国際間の政治問題にまでエスカレートしてきたことを外務省は憂慮しているが、先に挙げたケースを見ても分かるように、簡単にハーグ条約加盟とはいかない。

   キャスターの国谷裕子が「母親が日本で育てたいということがそれほど違法性があることなのか。欧米と感覚が違っているこの温度差はどこから来るんでしょう」と問いかけ、伊達が次のように答えた。

「それは子育てについて、欧米人と日本人の考え方の違いだと思います。国際離婚は難しいとあらためて実感しました。ただ、取材した日本人の中に、離婚に直面するまでハーグ条約すら知らなかった人が多くいました。
国際結婚して外国で子育てするのであれば、その国の家族に対する考え方、法律、ルールを十分知ったうえで決断することが必要じゃないでしょうか。結婚する時には、そこまでなかなか考えられないのかもしれませんが…」

   言葉を覚え、その国で働き、生活の基盤ができたうえでの国際結婚ならともかく、安易な国際結婚はたちまち破綻し、子供が両親の思惑に翻弄されることになる。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2011年2月2日放送「急増する国際結婚トラブル」)

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