助けられなかった…復旧が進むほど大きくなる「心の傷」
2011.04.04 15:03
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問診中にフラッシュバック
スタジオの兵庫教育大学の冨永良喜教授は、「これだけの被災を受ければ、かろうじて生き残った人たちが自責感にとらわれる。ちょっとした判断の違いで生死が分かれた。あの時、誰かを助けられたのではないかと悩んでいるケースが多い」と解説する。
国谷裕子が「自分の心とどう向き合うかが大切かなのでは」と問うと、冨永は「考えたくないと思っても、フラッシュバックが起きる。考えないようにしていても、何かの弾みで思い出してしまう」と言う。
高橋も「問診中にフラッシュバックを起こし、私に抱きついてくる人もいる。心の傷を癒すのには相当な時間がかかる」と語った。
冨永「この人だったら、辛い思いを話してもいいのだなというふうに思える場所とか空間をどう作っていくかということが重要だと思います」
現地はまだまだそこまで手が回らないのだろうが、この問題は自殺などに結びつくことも少なくないだけに、早急な対応が迫られている。
ナオジン
*NHKクローズアップ現代(2011年3月31日放送「『心の危機』被災者を救え」)