2024年 5月 4日 (土)

長期化で深刻になってきた高齢者の「避難所症候群」

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水道不通で肺炎増加

   キャスターの国谷裕子は「肺炎も増えているといわれています。被災者の体にどんなことが起きているのか」と自治医科大の苅尾七臣教授に聞いた。

   「水分補給の問題がある。一つはトイレ。水洗トイレが使えないために簡易トイレを使わざるを得ない。階段を上ったり下りたりをいやがり、水分補給を控えてしまう。結果、塩分の排泄ができなくなり高血圧になります。

   また、上水道が整備されないと歯の衛生が行き届かず、細菌が気管へ入って肺炎にかかりやすくなる。被災地の粉塵を吸ったりしての肺炎も増加しています。上下水道の整備が急務と思う」

   被災地の上下水道の被害状況は、石巻市水道課によると調査の半分も終えていない状態で、復旧の見通しは立っていないという。被災地のライフライン、とりわけ上下水道に詳しい京都大准教授の平山修久はこんな指摘をする。

「被害の把握に手間取っているのが現状。取りあえず給水タンク車で飲料水の提供を行っているが、応急的な水循環システムを早急に考える必要がある」

   菅首相は「バイオマス活用のエコタウン構想」とかいう復興再建構想を明らかにしたが、民主党のマニフェストと似たような5年先、10年先の理想話はいらない。亡くなられた職員も多く、人手不足の地元自治体にお任せではなく、いま国がやるべきことは仮設住宅やこうした上水道の応急措置をどう進めるかだろう。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2011年4月13日放送「被災者の健康をどう守るか」)
文   モンブラン
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