介護ロボット先端技術「持ち腐れ」商品化に国の無関心
2011.06.10 15:31
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デンマークとパナソニックが共同事業
そんなジレンマを抱えながら、介護分野のロボット開発に取り組む大手家電メーカーのパナソニックは、このほどデンマークの福祉関係団体と共同事業を進めることで合意した。大規模な実証試験を共同で行おうというもので、そのために必要な介護施設をデンマーク側が用意するという。
デンマークは高齢者の割合が2010年現在16.5%、今後10年間で20%に膨らむと予想されている。社会保障費をどう抑えるかが大きな課題となっていて、国を挙げて取り組んでいる。
どんなふうに介護ロボットは使われているのか。たとえば、ザラシの子どもを模した純白のかわいい日本製のロボット。認知症患者の心を落ち着かせる効果のあるとされ、1年前から導入され効果を上げている。1体60万円するが、国や自治体が負担している。あざらしロボットのおかげで、薬がいらなくなった患者もいるという。
施設ではロボットをどのように使えば効果があるかを日々カルテに記録しノウハウを蓄積している。国が500億円の基金を設け、そこで得られたノウハウをもとに新たな介護ビジネスを育てる狙いという。
文
モンブラン