喜劇と呼ぶにはやや物足りないが、群像劇としてはかなり満足のいく作品。惨めで情けない人生にも、常におかしみや温かみはある。過去の阪本作品でいうと、逃亡生活の中に次第に生きる意欲を見つけだしていく中年女性の姿を描いた『顔』(2000年)と通じるものを感じた。どこか滑稽な、でも味わい深い人間の生きようを描かせたら、やはり日本では阪本監督の右に出るものはいないと再確認。その阪本作品を支えてきた原田芳雄がもうスクリーンでは見られないのかと思うと寂しい。
バード
オススメ度:☆☆☆☆
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