超円高時代の中小企業「海外進出」チャンスか荒海か
2011.09.06 18:00
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国内よりも厳しい競争
ゲストの信州大学経済学部・真壁明夫教授はこう解説する。「海外に出ても、国内よりも厳しい環境の中に置かれます。中国、台湾、韓国などとの価格競争に勝ち残らなければならない。しかも、契約先からはよりシビアなコスト削減が求められる。国内中心なら大手企業からのオーダーもかつてはあったが、それも厳しい状況。はたして、海外に移転して自分たちは生き残れるのか、勝てるのかという問題では大変なリスクがあると思います」
国谷は「今後、日本のモノ作りのために求められるものは何か」と聞く。
真壁「国をあげての中小企業の応援です。具体的には外交政策。日本の産業構造は多くの中小企業によって支えられています。その中小企業が海外に進出するなら、相手国に支援態勢をどう求めるのか。政治の手腕が問われています」
最後に、国谷は一つの問題提起をした。
「中小企業の生き残りと、懸念されている国内産業の空洞化。私たちはどちらを選ばなければならないのでしょうか」
ナオジン