大震災でメッセージ!12か国21人の映画監督が撮った3分11秒
2011.09.16 18:00
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「地球は私たちの故郷なのに、なぜ災害のタネをまくのか」
ビクトル・エリセ監督(スペイン)は上映会にやってきた。「みつばちのささやき」(73年)で、6歳の少女アナを通してフランコ独裁下のスペインを描いた。「映画は詩だ」と直接的な表現をしない人だが今回は違った。
「来日したのは、連帯が必要だと思ったからだ。われわれは国境を越えた連帯なしには生きられない」
映画は「Anna,three minutes」。あの少女アナが女優になっていて、出番まで「あと3分だよ」という時間、カメラに向かって語る。
アナは「脅威は自然だけじゃない。福島原発がその例。悲惨だ。地球は私たちの故郷なのに、なぜ災害のタネをまくのか」とストレートに迫る。
脳科学者の茂木健一郎氏は上映会にいた。「連帯、共感の輪が広がっていると感じ、感動した。世界のいろんな人、文化、感性がひとつになる。人類の未来を見るようで」といった。
「家という感覚」はこれから被災地の仙台をはじめ各地で上映される。似たような試みは「9・11」の時にもあった。そのいくつかの作品はいまも心に残っている。茂木は「人々が前向きになるきっかけになる」といっていたが、多分そうだろう。いや、そうなってほしい。
ヤンヤン